CIDNP検出ESR法によるラジカル対内の構造変化と反応
Project/Area Number |
03640422
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
構造化学
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
安積 徹 東北大学, 理学部, 教授 (90013490)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 公憲 東北大学, 理学部, 助手 (70229300)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1991: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | CIDNP / CIDEP / ESR / 反応中間体 / ラジカル対 / 交差緩和 / ベンゾキノン / ベンズアルデヒド |
Research Abstract |
1、本科学研究費を用いて次のような整備を行なった。 (1)ラジオ波ジェネレ-タおよび100Wアンプを購入し、非常に低い磁場でのCIDNP検出ESR装置を製作した。ゼロ磁場に近い領域におけるラジカルペアのスピン伏態を観測することが可能となった。(2)この手法において必要不可欠なサンプルフロ-システムにおいて、新たな圧力式によるものを製作し、フロ-速度の向上を図った。(3)NMR装置の自動測定装置と組み合わせることにより、測定の自動化を行なった。(4)マイクロコンピュ-タ-を用いて、大量のNMRスペクトルを解析することにより、CIDNP検出ESRスペクトル測定の能率を向上し、リアルタイムでのスペクトル測定が可能となった。 2、研究成果の概要は次の通りである。 (1)CIDNP検出ESR法を用いる事により、ジクロロベンゾキノンの水素引き抜き反応において生成するラジカルペアに2種類の構造異性体が存在することを明らかにした。従来のCIDEP法では2種のうち一方のみが観測されるが、この手法では従来観測出来なかった方のラジカルをラジカルペア内に観測することが来出る。このことは、ラジカルペアからフリ-ラジカル生成過程におバるラジカルの構造変化の可能性を示唆している。 (2)典型的な電子移動反応であるスチルベンの電子移動異性化反応において、CIDNP信号の溶媒誘電率依存性からラジカルペアにおけるラジカル間のク-ロンカのCIDNPへの効果を明らかにした。 (3)光反応中間体ビラジカルのラジカル間交換相互作用の温度依存性から、ビラジカルポリメチレン構造の温度変化および構造変化速度についてスピンの立場から明らかにした。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)