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¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Research Abstract |
ランチョス漸化式法を有限要素法や有限差分法の行列に応用するには発散の困難がある.この困難を避ける漸化式を導入し,一自由度および二自由度系の有限要素法と結合することに成功した.テスト計算として連続状態に埋もれた共鳴準位の寿命幅の計算,Ar^+_3の光吸収スペクトルの計算を行った.終状態が束縛準位であっても,解離型の準位であってもこの方法では困難なく理論スペクトルが計算できることが明らかになった. 応用計算として,HeLi^+とN^+_2のポテンシャルエネルギ-曲線を非経験的分子軌道法計算によって精度高く計算し,遷移スペクトルを求め,実験と比較し,実験結果を解析することに成功した.N_2については,フランクコンドン分布をこの新しい方法で計算することによって,20evから30eVの領域の光電子分光で観測されたいわゆる電子相関帯をはじめて疑いの余地なく帰属する事ができた.さらに,三原子分子SCOとFCOについてもポテンシャルエネルギ-曲面を求め,解離過程と放射会合過程を研究した.この研究には,時間依存シュレディンガ-方程式も併せて開発し,利用している.
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