メタラジカルコゲノレン環化合物とクワドリシクランとの反応ー付加体生成と解離反応ー
Project/Area Number |
03640464
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
有機化学一般
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
梶谷 正次 上智大学, 理工学部, 講師 (00053702)
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Project Period (FY) |
1992 – 1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | メタラジカルコゲノレン / メタラジチオレン / クワドリシクラン / コバルト錯体 / ロジウム錯体 / 1,2-エチレンジチオラト錯体 / ベンゼンジチオラト錯体 / 光解離反応 / 1,2ーエチレンジチオラト錯体 |
Research Abstract |
メタラジチオレン環は(1)環の芳香族性および(2)金属および金属-S結合の不飽和性という二つの特性に基ずくユニークな反応性を示す環系である。昨年は、(2)の特性に注目し、メタラジチオレン環がひずみ化合物であるクワドリシクラン(Q)と反応して金属-S結合にQが跨がった形で1:1付加体を生成することを見出し、それらの構造と反応性を検討した。付加体の構造に関しては、[Co(cp)(S_2C_6H_4)]とQとの反応で得られた1:1付加体(4種の異性体生成)の中で最も収率の高い付加体(1)と[Rh(cp)(S_2C_2Ph_2)]とQとの反応で得られた1:1付加体(2)(選択的に1種)の二つの付加体のX-線単結晶構造解析に成功した。その結果、Coの付加体1はQがノルボルネンの形に異性化し、そのブリッジがSにまたエッジがCoに、Rhの付加体2はそのブリッジがRhにまたエッジがSにと、Coの場合とは逆の付加形式をもつことがわかった。本年度は、Co錯体とRh錯体との違いに注目し、比較可能なベンゼンジチオラト型のRh錯体[Rh(cp)(S_2C_6H_4)]とQとの付加体(3)の生成とその構造を検討した。その結果、次の点が明かとなった。1.Rh錯体はエチレンジチオラト型およびベンゼンチオラト型ともにほぼ選択的に1種類の付加体を生成した。一方、Co錯体は4種類の付加体を生成した。2.Rh錯体の付加体3の構造(X-線構造解析による)は付加体2の構造と類似の付加形式をしており、付加体の構造は中心金属の違いに依存する。3.重水素化Qを用いてRhおよびCo錯体の付加体を合成し、そのQ部分の重水素の分布を調べることにより、付加体の生成機構を調べた結果、錯体の中心金属のQへ求核攻撃(Rh錯体:エッジ炭素へ、Co錯体:ブリッジヘッド炭素へ)とその後の骨格転移による機構が明かとなった。4.RhおよびCoの付加体はともに光解離し、元の錯体とノルボルナジエンとを与えた。光解離の機構を検討した結果、RhおよびCoの付加体ともにS-C結合の解裂に誘起された競争的な機構が示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(18 results)