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¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1991: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Research Abstract |
(1)クロロフィルの前駆物質であるプロトクロロフィル類(P.Chl.)をカボチャ種子の濃緑色内皮部分よりアセトンで抽出分離した。確立した単離精製法は次の如くである。蒸留水に2〜3時間浸したカボチャ種子の内皮よりP.Chl.をアセトン抽出後,逆相系の高速液体クロマトグラフィ-により分離精製することに成功した。その結果,フィチ-ル基残基部分の二重統合が1〜3個増加したゲラニルゲラニオ-ル(GG)及びジヒドロゲラニオ-ル(DHGG)及びテトラヒドロゲラニオ-ル(THGG)がポルフィン環の7位のプロピオン酸エステル部位に置換した4ービニルプロトクロロフィルa(4VーP、Chl、a)を単離することができた。得られたこれら4ービニルクロロフィ-ルaのエタノ-ル溶液の分光特性を検討したところ,金属ポルフィリン錯体に特有なソレ-帯(440mm付近)とQ帯(630mm付近:α帯及び580mm付近:β帯)また紫外部にはM及びL帯が確認できた。原子吸光法により吸収スペクトルを測定した溶液中のMa(II)を定量し,モル吸光係数を決定した。M及びL帯はGG>DHGG>THGGとなり,フィチ-ル残基部分の二重結合数の順位と一致することを明らかにした。本研究で明らかにしたモル吸光係数を用いて,HPLCにより検量紙を作製し,HPLCによるP、Chl、a類の定量法を確立した。 (2)Chl、の初期分解物であるピロフェオフィチンa,bのニッケル錯体を含成し,分光特性ならびに分離挙動を明らかにした。その結果,クロリン環に統合する置換基が電子供与性の置換基になるとソレ-帯は長波長側に,Q帯は短波長側に遷移するとの結果を得た。また,ピロ型の化合物のFAB/MSスペクトルを解析し,二分子クラスタ-イオン種の確認に成功した。かっこれら二分子クラスタ-イオン種の生成しやすいものほど順相系のTLCにおける固定相との相互作用が大きくなることを明らかにした。
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