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¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Research Abstract |
1.本年度前半は、実験材料のファ-ジφ29とM2の大量精製を行った。高密度回転培養装置を用いて一回の培養(2〜3l)で約10^<15>のファ-ジ粒子を生産させる条件を確立した。 2.ファ-ジDNAは、ファ-ジ粒子を1ml当り10^<12>以下の稀釈した後、1%SDS存右下フェノ-ルにより抽出し,透析後、C_sCl密度平衡遠心法に単一バンドとして,精製した。これは末端結合蛋白質をDNAに持ったTP・DNA複合体である。 3.in vitro DNA複製開始反応系を構成するファ-ジDNAポリメラ-ゼ,およびプライマ-蛋白質の遺伝子をともに発現ベクタ-のtacプロモ-タ-下流にクロ-ニングし、大腸菌中でIPTG誘導後、溶菌させDNAセファロ-ズ,ホスホセルロ-ズ、カラムクロマトグラフィ-により単離精製した。 4.精製されたDNAポリメラ-ゼ,プライマ-蛋白質,TP・鋳型DNAによりin vitro DNA複製開始反応を行った。反応生成物(イニシェ-ション複合体・PP・dAMP)の検出は、SDS・PAGE法により蛋白質染色のバンドの位置の確認とRGDペプチドの結合性により判定した。 5.本研究の目的であるTP・鋳型DNA3^1末端の改変については、先づM2DNAについてのみ3^1末端より20merヌクレオチド配列を合成し3^1exoヌクレア-ゼ処理したTP・M2DNAとアニ-ルさせた。これをin vitro DNA複製反応系によりPPへのヌクレオチド結合を測定したが、期待通りの複合体生成はみられなかった。 実験は現在も進行中である。改変されたTP・鋳型DNAの末端構造の完全さ(インテグリィティ-)に決定的要因があるものと推測している。今後、改変TP・鋳型DNA生成法を改良して、プロティンプライミングDNA複製開始における3^1末端塩基配列の役割・機能を解析する。
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