Project/Area Number |
03650065
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
機械材料工学
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
大塚 正久 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (20013732)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | アルミニウム / フォ-ム / 多孔体 / セル / 発泡金属 / 圧縮 / ヤング率 / プラト- |
Research Abstract |
独立気泡から成る密閉セル型アルミニウムフォ-ムは、比強度とエネルギ-吸収能の他、耐熱性や吸音特性に優れるため、輸送機器や防音建築用材料として用途を増しつつある。本研究では、この材料の変形機構について検討することを目的とした。結果は以下の通り。 圧縮応力ー歪曲線は以下の3つに分類できる。 (1)線形弾性:Hookeの法則σ^*=E^*ε^*に従い、ヤング率E^*は次式で与えられる。 E^*/E_s=φ^2(ρ^*/ρ_s)^2+(1ーφ)(ρ^*/ρ_s)……………(1) ここで、E_sとρ_sはそれぞれセル壁講成材料のヤング率と密度、φはセル壁の全体積に占めるセルエッジ(支柱)部の体積分率。右辺の第1項はセルエッジの曲げ、第2項はセルフェ-スのmembrane stressの寄与である。なお、セル内ガスの影響は無視している。φの正確な評価は難しいので、仮にφ=0.5〜0.8とすると、E^*/E_s=0.04〜0.02と見込まれる。これに対して、応力ー歪曲線の弾性域の直線勾配から求まるヤング率はE^*/E_s=0.0014となり、計算値の1/14〜1/28に留まる。理由は、歪の測定精度が高くないこと、実際の弾性変形は試料の全域で一様に起こらず、最も弱い箇所に集中することにある。 (2)塑性崩壊とプラト-段階:この段階では、最初の応力ピ-クで局部的なセル壁の崩壊(エッジの塑性座屈とフェ-スの伸張・引裂き)が起こったあとも、同様の崩壊が場所を変えて断続的に発生するため、変形応力はちょうど軟鋼の下降伏挙動に似た小さな応力振動を繰り返す。セル内ガスの影響を無視すると、塑性崩壊応力σ^*_<p1>は次式で与えられる。 σ^*_<p1>/σ_<ys>=0.3[φ(ρ^*/ρ_s)]^<3/2>+(1ーφ)(ρ^*/ρ_s)……(2) 右辺第1項はエッジの塑性的曲げ、第2項はフェ-スの塑性的な伸張の寄与を表す。なお、σ_<ys>はセル壁構成材料の降伏応力である。先と同じくφ=0.5〜0.8とすると、式(2)から、σ^*_<ρ1>/σ_<ys>=0.04〜0.02と計算される。実験値(=1.6MPa/80MPa=0.02)もこの範囲に入る。ゆえに、式(2)はアルミニウムフォ-ムにも適用できる。 (3)緻密化:試料全域でセル壁の塑性崩壊が完了すると、潰れたセル内でセル壁同士が接触し始め、緻密化が進むため応力も急増する。この緻密化が始まるときの相対密度をα、歪をε_cとすれば、ε_c=1(1/α)(ρ^*/ρ_s)と表せる。ここで、ε_C=0.05〜0.06、よって、α=0.16〜0.20。この値はポリマ-フォ-ムでの実験値(0.3)よりやや小さい。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)