Project/Area Number |
03650079
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
材料力学
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
五嶋 孝仁 富山大学, 工学部, 教授 (80109107)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | き裂進展 / 熱衝撃 / 応力拡大係数 / 熱応力 / ひずみゲ-ジ / 応力測定 / 円孔板 / 複数き裂干渉 |
Research Abstract |
本研究では、工業上数多く見られる円孔を有する板が非定常的に局部加熱されるときの熱衝撃現象を取りあげ、過渡的な引張熱応力集中により円孔緑に生ずるき裂の進展についてその定量的評価を試みた。まず理論的評価としては、熱弾性論により円孔縁き裂を有する板の熱衝撃現象を厳密に解析し、破壊力学を適用して応力拡大係数を解析した。代表的な例について数値計算を行い、円孔と加熱部中心を結ぶ直線上に位置する円孔縁き裂がモ-ドIで衝撃的に(フ-リェ数が約1程度で)進展しやすく、円孔と加熱部中心を結ぶ直線から約30゚傾いた円孔縁き裂は時間が経過したときにモ-ドIIで進展しやすいこと等を明らかにした。次に実験的評価としては、市販の高温用多連式ひずみゲ-ジを2つに切断して片方の見かけのひずみを測定して温度補償を行ない、切断されたもう一方の多連ゲ-ジを実際のき裂先端のき裂方向とき裂に直角方向に設置し、それとともにケ-ジ素子泊温度の正確な測定のために細い熱電対を取り付けた小さなゲ-ジベ-ス片を設置して、き裂先端近傍の非定常熱応力を精度よく測定し、その非定常熱応力場からき裂先端の応力拡大係数を評価する簡便で安価な測定法を提案した。実際にこの測定法を用いて、1つの円孔縁き裂を有する矩形板がき裂先端より少し離れた部分を溶融金属により急激に局部加熱されたときの応力拡大係数を測定した。加熱条件を実験と対応させた理論結果と比較した結果、比較的経過時間が短かい範囲で理論値と実験値は定性的にも定量的にも良い一致が得られ、この測定法の精度が確認された。さらに本測定法を用いて、理論解析が比較的困難な複数の円孔縁き裂を有する場合の応力拡大係数を測定した。その結果、近接したき裂や対向位置にある円孔縁き裂で経過時間が比較的小さい場合、モ-ドIの応力拡大係数が相互干渉の影響を受け幾分小さくなることなどを明らかにした。
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