一方向凝固合金の多軸クリ-プにおける結晶すべり系間の相互作用
Project/Area Number |
03650082
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
材料力学
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
大野 信忠 名古屋大学, 工学部, 助教授 (30115539)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | クリ-プ / すべり系 / 一方向凝固合金 / IN738LC / ニッケル基超合金 / 材料軟化 |
Research Abstract |
本研究では,まずニッケル基一方向凝固合金の多軸クリ-プにおける結晶すべり系間の相互作用を実験的に調べるため,IN738LC一変向凝固合金の薄肉円管試験片(内径9mm,外径11mm,ゲ-ジ長25mm)を用い,引張り・ねじり組合せクリ-プの途中でねじり応力を反転する試験を試験温度850℃でいくつか行った.用いた試験片は軸方向が結晶の[001]方位に一致するものである.次に,結晶すべり系間の相互作用を理論的に検討するため,結晶すべり理論に基づくクリ-プ構成式を用いて試験結果の解析を行った.この結果,次の知見が得られた. 1.かなり加速クリ-プに入った段階,すなわち材料がかなり軟化した状態でねじり応力を反転したところ,いずれの試験でもねじり応力の反転後に引張りおよびねじりクリ-プ速度の減少が観察され,その後クリ-プ速度は再びクリ-プ変形の進行とともに加速した.ただし,クリ-プ破断時間および破断ひずみは,ねじり応力の反転の影響をほとんど受けなかった. 2.結晶すべり理論に基づく解析では,有限変形を返定し,結晶格子回転の影響を考慮したが,材料軟化は等方のパラメ-タにより記述した.この結果,上の述べたねじり応力反転後のクリ-プ速度の減少は,結晶格子の回転によりほとんど説明でき,材料軟化に異変性に異方性を考慮する必要のないことがわかった. 3.以上の結果を総合すると,ニッケル基一方向凝固合金の多軸クリ-プにおける材料軟化は等方的に進行しており,したがって結晶すべり系間の相互作用は等方的であると言える.
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Report
(1 results)
Research Products
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