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¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Research Abstract |
タ-ボ機械に通常みられる旋回外向き流れは,旋回失速や局所はく離を発生して時間的・空間的に非軸対称な流れに移行し易く,機械の振動や騒音の原因となる。本研究は,流れ角度を広範囲に変化させた場合の平行壁ディフュ-ザ間の旋回外向き流れの安定性とはく離限界について実験的に検討したものである。 その結果,旋回角度が小の範囲では旋回失速を発生して時間的な非軸対称流れに移行するが,旋回失速自体は従来いわれている様な非線形性の強い不安定現象ではなく,再現性の極めて良好な脈動現象であることを明らかにした。又その脈動波形は,流れ角の増加とともにセル数1の波形の振幅及び周期が徐々に増加し,振幅が最大になったところでランダム波が同期波形として明瞭になり,セル数2の旋回失速に移行する。さらに流れ角を増大させると,セル数2の波形の成長とともに,もともとあった旋回失速は急激に減衰して周期が著しく増大していく。その結果脈動振幅も急激に消失して,従来用いられている妹尾の式から求まる流れ角になると,旋回失速波形は実用上問題とならなくなることが判明した。この旋回失速が発生する範囲は,おもに羽根車出口幅と流路幅の比によって決まり,その他のパラメ-タの影響は大変小さい。しかし脈動振幅の大きさは,羽根車周速度の約4乗に比例して急激に増大する。 一方,流れ角が大きくなると,旋回失速が収まり,代って羽根車回転数を基本成分とする脈動が大きくなり,流れ角の増大とともに脈動振幅も増大することが明らかとなった。 以上の様に,本研究成果は,従来の旋回失速に対する考え方を改める必要があることを示唆しており,数多くの新しい知見が得られた。
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