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¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Research Abstract |
平均粒径が数μmの固体粒子が水の中に懸濁する低濃度スラリの流動はニュ-トン粘性として近似できるにもかかわらず,遷移が促進したり,球の抗力などを減少させる興味ある現象を呈することが知られている。本研究はこれらの流体の流動の様相を明らかにすることを目的として,今年度は円管内流れの超音波による流れの可視化を実施した。本研究によって得られた成果は以下の通りである。 (1)光切断法による可視化;長さ約2m,直径22mmの垂直な円管内流れの実験装置を製作して,超音波による実験を行なう前に,水道水のみの光切断法による可視化とトレ-サ粒子の追跡による速度分布測定を実施した。ポアズイユの式と比較することにより,得られた実験値は最大誤差20%で一致することが明らかにされた。 (2)超音波による可視化;上記(1)で用いた実験装置で電子走査形超音波断層装置による微細固体スラリの流れの可視化を実施した。供試微細固体スラリとして二酸化珪素及びカ-ボンブラックの重量濃度0.1〜5%で,流れの領域は層流及び乱流域である。トレ-サ用の粒子は混入させていない。得られた画像を時間送りして、その速度分布を定量的に求めた結果,いずれの供試スラリで濃度が3%以下であれば平均流速が7cm/sで限界流速としてみなせ,実験値は最大20%以内の似差で一致することが判った。また,得られた画像に対する高次反射によるゴ-ストの影響について検討した結果、パイプの肉厚をなるべく薄くし,材質についてその音波伝達速度が供試液体と極端な差を有しないことが望しいことが判った。 以上、本研究のまとめとして微細固体スラリの超音波による可視化は特別なトレ-サ粒子を用いなくとも、平均流速が約7cm/s程度まで十分定量的測定に対する精度で実施できることが明らかにされている。
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