水制と潅木が一体となった半自然的河川構造物に関する基礎的研究
Project/Area Number |
03650414
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Hydraulic engineering
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
石川 忠晴 東北大学, 工学部, 教授 (50159696)
|
Project Period (FY) |
1991 – 1992
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
|
Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1992: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
|
Keywords | 開水路流 / 水平混合 / 潅木 / 現地観測 / 潅木林 / 水制 / 流水抵抗 / 洪水 |
Research Abstract |
まず、昨年度に引続き、カワヤナギの生長特性を年間を通して観察し、特に流水抵抗に関係する葉の量の季節変化を調べた。その結果、初夏を除けば、先端で新しい葉を付ける一方で根元の葉を落とすので、洪水期間の葉の量には大きな変動の無いことが明らかになった。 次に、1枚の葉がもたらす流水抵抗特性を明らかにする目的で、葉の拡大模型を用いた水理実験を行った。模型の製作にあたっては、現地で採取した多数の葉について、大きさ、厚さ、葉脈の位置と太さなどを丹念に計測した。この実験の結果から、葉の上の境界層には、主流に沿う流れと葉脈に沿うながれが干渉した周期的変動が存在することが示された。昨年の実物を用いた流水抵抗実験で、カワヤナギの葉の流水抵抗が層流境界層と同様の抵抗側に従う一方で抵抗係数のみが通常の層流境界層より大きいという結果が得られていたが、これは上述の原因によるものと推察された。 最後に、潅木群落をモデル化して、群落が起こす水平混合に関する水理実験を行った。この種の実験は、申請者を含めて数人の研究者が既に行っているが、今回の実験では、以下のデータ処理法により水平混合の空間構造を明らかにすることを目的とした。水平混合の変動は、不完全周期現象であるが、これをゼロアップクロス法で分割し、位相平均を行うことにより、平均的な運動の時空間構造を抽出した。さらにその結果を浅水流方程式に代入して、位相ごとに各項のオーダーを比較検討した。これらの結果は、潅木群落の存在による横断方向の輸送現象のモデル化に役立つものと考えられる。 以上の結果を昨年度の研究成果に加え、報告書を作成した。
|
Report
(2 results)
Research Products
(9 results)