Project/Area Number |
03650617
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
無機工業化学・無機材料工学
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
石崎 幸三 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (10176183)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
弘津 禎彦 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (70016525)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 低温比熱 / 粒界相 / 定量化 / 窒化ケイ素 / 非破壊試験 |
Research Abstract |
本研究は低温比熱測定により、窒化ケイ素の粒界相の定量化を行うという今までに例がないもので、従来の窒化ケイ素に粒界相の定量化と異なり、非破壊にもかかわらず、感度が高くその定量化が行えるという特長を持っている。本年度は当研究に使用する低温比熱測定装置の立ち上げ及び窒化ケイ素の粒界相の定量化を行った。本研究の一部は、「1991年日本セラミックス協会秋期シンポジウム」、「JFCCファインセラミックス国際ワ-クショップ92」にて発表した。 現在、窒化ケイ素はその優れた特性で、実用化されつつあるセラミックス(現に自動車用エンジンの一部として既に実用化されている)であるが、粒界に存在しているガラス相が、高温における強度の低下の原因となっているが、難焼結材である窒化ケイ素の焼結には液相焼結つまり、粒界ガラス相の存在が不可欠である。実用化の一つのネックは、焼結された窒化ケイ素の品質保証の間題である。その一つの手段として粒界相の高感度、非破壊定量化が必要となってくる。しかしながら、従来の方法では粒界相の定量化は破壊せずに行うことは不可能であったが、本研究では、破壊することなく、高感度で定量化できることを確認した。通常、完全な形の結晶の比熱は低温になるに従ってデバイのT^3法則に従いゼロに近付いていくが、ガラスはこのデバイのT^3法則に従わず、低温において過剰比熱を示す。本研究は、この低温におけるガラスの過剰比熱を利用して窒化ケイ素の粒界のガラス相の定量化、また、その比熱の挙動よりどのような構造の粒界相なのかを確認できるものである。 今後は、高温における機械的特性と本研究の結果との相関関係を求める。将来的には本研究の特長の一つである非破壊及び高感度で測定ができるということにより、窒化ケイ素セラミックスの実用化に向けて、多大な貢献ができるであろう。
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