高強度セラミックスにおける欠陥発生メカニズムの直接的検討
Project/Area Number |
03650618
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
無機工業化学・無機材料工学
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
植松 敬三 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (00110726)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 希 長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (00193897)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | セラミックス / 強度 / 欠陥 / 評価法 / 焼結 / 気孔 / 成形 / 顆粒 |
Research Abstract |
セラミックスの内部微細欠陥の発生の様子を直接的に調べ、高性能セラミックス開発のための指針とすることを目的に、我々の開発した浸液透光法によりジルコニアセラミックス成形体中およびアルミナセラミックス成形体中の欠陥を評価するとともに、それらの焼結時における振舞いを調べた。あわせて水銀圧入法による微細気孔の評価も行い、焼結時に成形体中に生じる変化を明らかにした。 成形体中には成形用粉末顆粒の不完全な潰れにより生じた円形状の大きな気孔が多数存在し、その大きさや数は成形圧力の増加とともに減少した。水銀圧入法による評価では、成形体はこれらの大型気孔の他にその構成粒子の半分程度の大きさの微細な気孔を多数含み、その体積の総和は成形体中の全気孔体積とほぼ等しいことが明きらかとなった。すなわち、大型気孔の数は小型気孔の数と比べて圧倒的に少ない。 成形体中の円形状の大型気孔は焼結時に除去されず、むしろ成長した。この挙動は、気孔の振舞いについての従来の熱力学的予想と一致している。即ち、気孔の安定性はそれを囲む粒子の大きさと密接に関係し、周囲の粒子の倍程度以上の大きさの気孔は、本研究で明らかになったとおり焼結時に成長するとされている。本研究で得られた結果は、成形体中の大型気孔がセラミックス中の欠陥の直接的な原因であり、セラミックスの高性能化には成形の改善が重要であることを示している。一方、多数の微細な気孔は一次粒子間の気孔であり、焼結により除去されるため、欠陥発生原因とはならない。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)