ゾル-ゲル法による化学的耐久性コーティング膜の作製
Project/Area Number |
03650630
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
無機工業化学・無機材料工学
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
峠 登 大阪府立大学, 工学部, 助教授 (00081315)
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Project Period (FY) |
1991 – 1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1992: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | ゾル-ゲル法 / 金属アルコキシド / コーティング膜 / 紫外線遮蔽 / 耐候性 / 撥水性 / 表面改質 / 水蒸気透過率 / パッシベ-ション / 化学修飾 / 安定化剤 |
Research Abstract |
本研究は、金属アルコキシドを原料とするゾル-ゲル法を用いて、高分子フィルム、ガラス、あるいは金属基板に、耐水性、耐候性、耐酸化性などの化学的耐久性に優れた酸化物コーティング膜を形成するためのプロセスの検討と、これらの特性に対するコーディングの効果を明らかにすることを目的として行ったものであり、以下のような知見を得た。 (1)ナイロン-6およびPETなどの透明高分子フィルムに、Zn0微粒子を含むTi0_2膜をコーティングするための条件を検討し、Zn0微粒子に予めSi0_2をコーティングしておくとゾルへの分散性が良くなることを見いだした。 さらに、Zn0の添加により、紫外線のカットオフ波長はTi0_2のみの場合の350nmから380nmまでシフトした。 (2)メチルトリエトキシシランを原料として鋼板にコーティング膜を形成する際、200〜300℃付近で熱処理を行って、ある程度の0H基やCH_3基を残存させることが、鋼板との密着性を高めるのに効果的であることを明らかにした。 (3)ソーダ・石灰ガラス基板の耐候性は、Ti0_2-Si0_2系薄膜をコーティングすることにより大きく向上した。さらに、これらのガラス基板の劣化は、プロトンとイオン交換したNa^+イオンがコーティング膜中を拡散し、膜表面でC0_2と反応することによって進行するが、Ti0_2-Si0_2系コーティング膜はNa^+イオンの捕獲層として働くために、基板の耐候性が向上することを明らかにした。 (4)ガラス基板に撥水性コーティング膜を形成するためのプロセスとして、次の二段階プロセスを確立した。まず、PEGを含むゲル膜を290℃付近で熱処理して多孔性のSi0_2膜を形成し、次に、フッ素を含むアルコキシシランをコーティングして600℃で熱処理を行う。さらに、コーティング膜へのZr0_2の添加は耐摩耗性を大きく向上させることを見いだした。
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Report
(2 results)
Research Products
(16 results)