Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1992: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Research Abstract |
1.研究目的 チタン合金は溶融温度が高く、その溶湯は活性に富むために,るつぼ溶解は一般的に困難とされ,まだ実用化の段階にまで至っていない。 本研究は,高純度カルシアるつぼを用いてチタン合金を溶解する際に問題となるるつぼの耐侵蝕性,鋳込特性,耐水和性などを調べ、カルシアるつぼの実用化に関する基礎的資料を得ることを目的とした。 2.研究方法 カルシアるつぼは,純度99.9%で見掛け気孔率の異なる3種の焼結品(18%,5〜6%,<1%)と電融クリンカーを材料とした電融品(18%)ならびにCaCl_2を含む純度92.7%の焼結品の計5種類である。Ti-6Al-4V合金を入れ,高周波誘導眞空炉を用ひ,眞空およびAr雰囲気で溶解した。冷却後切断し,溶融チタン合金のビッカース硬度,チタン合金とカルシアるつぼ界面のSEM観察,EPMA分析を行なった。別にカルシアるつぼの室内および飽和水蒸気圧下での耐水和実験を実施した。 3.研究結果 (1)溶融まで6時間以上の時間をかけたにも抱らず,電融品を除き,溶融温度附近においてるつぼ下部に割れが発生する確率が高かった。バックアップ材の使用やるつぼ寸法の再検討などを要すると思われる。 (2)見掛け気孔率の大きいカルシアるつぼほど界面附近にTi溶湯の浸入が認められるが,いずれの場合も通常の使用には充分耐えられる。 (3)溶融Ti合金への酸素汚染は殆んど無視できる程度であった。 (4)カルシアるつぼの耐水和性は,見掛け気孔率が小さい程向上する。同じ見掛け気孔率の場合には,電融クリンカー製品の方が耐水和性に優れている。また使用後のるつぼは耐水和性が一段と向上するが,CaCl_2含有るつぼではそのような傾向はみられなかった。
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