担持貴金属触媒前駆体における担体表面と貴金属イオンの結合状態に関する研究
Project/Area Number |
03650654
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
工業物理化学・複合材料
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
正井 満夫 神戸大学, 工学部, 教授 (90016725)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西山 覚 神戸大学, 工学部, 助手 (00156126)
鶴谷 滋 神戸大学, 工学部, 助教授 (00031120)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 担持金属 / Sn合金 / Mg修飾 / 赤外線吸収スペクトル / XPS / 紫外・可視吸収スペクトル / 相互作用 |
Research Abstract |
測定対象としてRhーSn/SiO_2合金触媒,Pt/MgOーSiO_2およびCu/ZSM5触媒の3種類の触媒系を取り上げた。 1)RhーSn/SiO_2触媒 本触媒では、担体上での合金の生成および存在状態が触媒性能を決定する。特にSnの酸化状態は、合金化の重要な因子である。SiO_2上でのRhおよびSnの電子状態および担持状態をXPSおよびXRDで検討した。XPSより、Rhは金属状態(Rh°)を保っていた。Snは、Rhが存在せず単独でSiO_2上に存在するときは、Snはほとんどが+4価の酸化状態にあり773Kの水素還元処理では十分には還元されない。しかし、Rhと共存することでSnはより低原子価の0あるいは+2価に還元されることがわかった。XRDより、この還元されたSnがRhと一部合金化していることが示唆された。 2)Pt/MgOーSiO_2 SiO_2担体は、中性であり担持された金属粒子の性質をそのまま反映し易い。しかし、担体との相互作用が弱いため粒子を微粒子の状態で保持することが困難であり、高分散SiO_2担持金属触媒を合成することには大きな困難が伴う。ここではSiO_2にMgOを添加しPtの高分散化を行った。この高分散化の原因を触媒に吸着したピリジンの赤外線吸収スペクトルを用いて調べた。SiO_2にMgOを添加することにより弱いルイス酸点が生成したことがわかった。このルイス酸点が調製段階でのPtCl_6^<2ー>陰イオンを高分散固定化する吸着点となっていることがわかった。 3)Cu/ZSM5触媒 本触媒は、ZSM5中のCuイオンの位置,その酸化状態によって酸化反応の性能が大きく左右される。そこでここでは、紫外・可視吸収スペクトルからその存在状態について検討した。これによりZSN51のCuイオンは、1種類ではなく少なくとも2種類存在し、1つは、低温での排気処理により+1価に容易に還元されるもの、もう1つは、苛酷な条件下においても安定に+2価を維持するものであることがわかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)