遷移金属酸化物のリチウム電池用活物質化手法に関する構造電気化学的研究
Project/Area Number |
03650658
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
工業物理化学・複合材料
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
平井 竹次 大阪市立大学, 工学部, 教授 (70032919)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | リチウム二次電池 / ニッケル酸化物 / コバルト酸化物 / マンガン酸化物 / クロム酸化物 |
Research Abstract |
本研究は、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、の隣接5種の3d遷移金属元素のリチウム含有酸化物について、高機能正極活物質化手法を基礎的な立場より検討した。その成果の概要を以下に述べる。 (1)LiMeO_2の合成(Me=Cr、Mn、Fe、Co、Ni) 種々の合成手法を検討することによって、目的物質LimeO_2を合成することができ、X線回折法により構造解析を行った。その結果、LiFeO_2を除く全ての試料は、層構造あるいは、スピネル類縁構造であった。 (2)LiNiO_2(層構造) リチウム非水溶媒電池中で電解酸化することによって容易に活物質化され、このものは、3.5〜4.2Vの作動電圧を示し、充放電容量は、150〜170mAh・g^<-1>であった。 (3)Lini_<1/2>Co_<1/2>O_2(層構造) LiCoO_2およびLiNiO_2とが、同族結晶であるところから、これらを複合化させた結晶体を合成した。このものも電解酸化過程を経て容易に活物質化され、二次電位用正極材料として機能した。 (4)LiMnC_2(層構造) マンガナイトと水酸化リチウムから合成したLiMnO_2は、リチウム電池内で電解酸化することによって、高機能電極材料へと転移し、このものは、2.9〜4.0Vの作動電圧で約190mAh・g^<-1>の充放電容量を示した。 これらの材料は、電池内で活物質化過程を経て電池機能材料に転ずることから、負極材料に、黒鉛などの炭素材料と組み合せることによって金属リチウムを用いない新しい形式のリチウム二次電池とすることができた。本研究過程で得られた成果は、日本セラミックス協会学術論文誌、およびJ.Electrochem.Soc.誌に投稿済あるいは投稿予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)