熱CVD法による鉄超微粒子触媒を用いた気相成長炭素繊維の製造
Project/Area Number |
03650785
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
反応工学
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
橋本 健治 京都大学, 工学部, 教授 (20025919)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河瀬 元明 京都大学, 工学部, 助手 (60231271)
増田 隆夫 京都大学, 工学部, 講師 (20165715)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 気相成長炭素繊維 / 鉄超微粒子 / フェロセン / ベンゼン / 長繊維 |
Research Abstract |
炭素繊維は機械的強度、熱的・化学的安定性等の多くの特性を持つことから主に複合材の強化材として使用される。現在、生産されているPAN系、ピッチ系の炭素繊維は製造法が複雑であるため、制御が困難であり、製造コストが高い。一方、炭素源をベンゼンに、そして金属超微粒子を触媒として気相法により製造する炭素繊維(気相成長炭素繊維)は一つの反応器で製造できるため、制御法が簡単であり、製造コストが安価になる可能性がある。しかし、従来、短繊維(数100μm以下)しか製造できていない。種々の使用目的のためには1mm以上の繊維が必要である。そこで、本年度は長繊維の製造法を開発することを目的として以下の二つのついて研究を行った。 1.鉄有機金属化合物(フェロセン)の熱分解による鉄超微粒子生成速度の解析:炭素繊維の成長速度は触媒となる鉄超微粒子のサイズに強く影響を受ける。そこで、フェロセンの熱分解による鉄超微粒子の生成と成長速度を解析した。超微粒子についてPopvlation Balance式を適用することで粒子径分布を求める式を導出した。得られる式は実験値をよく表現した。また、気相成長炭素繊維の成長に適した粒子径に成長するためには0.数秒必要であることが分かった。 2.長繊維製造法の開発:鉄超微粒子生成には0.数秒必要であり、その後、炭素源であるベンゼンと接触させることが好ましいことが分かった。そこで、フェロセンの導入場所とベンゼン導入場所をガスの滞留時間が0.数秒に相当する距離だけ離した。その結果、50mm程度の長繊維が10秒の短時間で製造できた。これは従来、報告されている速度の100倍に相当する。また、引っ張り強度は従来の繊維の数〜10倍であった。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)