好熱菌遺伝子組換え体による効率的エタノ-ル生産法の開発
Project/Area Number |
03650792
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
発酵工学
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
今中 忠行 大阪大学, 工学部, 教授 (30029219)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 好熱菌 / 耐熱性酵素 / アルコ-ル脱水素酵素 / アルデヒド脱水素酵素 / エタノ-ル生産 / クロ-ニング |
Research Abstract |
本研究の目的は、好熱菌Bacillus stearothermophilusの宿主ベクタ-系を利用して、エタノ-ル生産に関与する酵素の構造遺伝子をクロ-ニングすると共に、その遺伝子組換え体を利用した高温嫌気条件下での連続培養方式による効率的エタノ-ル生産を行うことである。 Saccharomyces cerevisiaeやZymomonas mobilisにおいてはピルビン酸から脱炭酸酵素によりアセトアルデヒドを得、アルコ-ルデヒドロゲナ-ゼ(ADH)によりエタノ-ルを生成するが、本研究で用いる好熱菌は、ピルビン酸→アセチルCoAを経て、アルデヒドデヒドロゲナ-ゼ(ALDH)によりアセトアルデヒドを得、ADHによりエタノ-ルを生成することを確認した。そこでまず好熱菌Bacillus stearothermophilus NCA1503またはSlC1をDNA供与体、Bacillus subtillsを宿主菌、pTB53(Tc^r)またはその小型プラスミドをベクタ-としてADHおよびALDH遺伝子のクロ-ニングを行った。さらに両遺伝子の塩基配列を検討した結果、以下のことが明らになった。 NCA1503株由来のADHーT遺伝子(adhT)は1011塩基(337アミノ酸残基)からなっていた。そのアミノ酸配列は、ウマ肝臓由来のADHと約35%の相同性を示した。また活性発現に必要なCys38,Thr40,His43は保存されていた。また部位特異的変異法によりHis43→Argに変換したところ、こと耐熱性ADHの最適pHが7.8から9.0に変化した。SlC1株由来のALDY遺伝子(adhT)は1467塩基(489アミノ酸残基)からなっていた。ヒトALDHとは42%の相同性を示した。これらの両酵素は共に耐熱性であるため、枯草菌や大腸菌を宿主として生産させた場合、簡単な熱処理により容易に精製できることも判明した。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)