新規脱ハロゲン活性を担うBHC分解系遺伝子の検索と解析
Project/Area Number |
03660062
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
土壌・肥料
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
福田 雅夫 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (20134512)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | BHC / 分解系遺伝子 / 脱ハロゲン / 転写制御 / 転写プロモ-タ- / 欠損変異株 |
Research Abstract |
本研究ではPseudomonas paucimoblils SS86株のBHC分解能の育種に必要な知見を得るために同株由来のUT26株を用いて、(1)初発分解過程をコ-ドするlinA遺伝子に由来する活性の強化のためにlinA遺伝子の発現制御に関わる領域の構造と発現制御様式とを明らかにすること、(2)linA遺伝子がコ-ドするステップ以外の分解過程に関わる反応と遺伝子を検索して明かにするためにBHC分解能の欠損変異株を取得して変異株の代謝産物や分解過程を解析することを目的とした。1.linA遺伝子周辺の構造の解明:linA上流の約1200bpの塩基配列を明らかにし、この中に大腸菌のソルビト-ルー6ーリン酸脱水素酵素に相同性のあるORFを見いだした。2.linA遺伝子の発現制御様式の解明:部位特異的なDNAプロ-ブを用いたノ-ザン解析とプライマ-伸長法により転写物の同定と定量ならびに転写開始点の推定を行った。UT26株では専ら約600bの転写物が認められ、転写開始点はlinA直上流(ー93付近)と推定された。この近傍にはシュ-ドモナスの構成性プロモ-タ-に類縁の配列が見いだされた。大腸菌では1.45kbの転写物が主として検出され、転写開始点はlinA遺伝子から約950bp上流付近と推定された。これらの結果からlinA遺伝子の発現がUT26株と大腸菌とで異なる制御を受けることが示唆された。 3.BHC分解能の欠損変異株を取得と解析:BHC分解能の欠損変異株を検索し、欠損変異株の分解活性の解析をBHC代謝産物のガスクロマトグラフィ-分析で行った。継代培養あるいは高温培養から得た欠損株はいずれもlinAのみの欠失変異株であった。Tn5による変異株もlinAの欠損株であったが、BHCの初発分解の次の過程にも欠損が認められた。この結果からlinAが初発分解の次の過程にも関与していることが示唆された。新たな分解系遺伝子の検索はlinA遺伝子活性の共存下に行うことが有効であると考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
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