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¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Research Abstract |
サイクロデキストリン合成酵素(CGTase)はデンプンやアミロ-ス等から環状構造を持つオリゴ糖,テイクロデキストソン(CD),を合成する。CGTaseを培地中に分泌生産する好アルカリ性Bacillus sp#1011の染色体DNAより,CGTase遺伝子をクロ-ン化し,解析したところ,本CGTaseは686アミノ酸残基よりなり,4つのドメイン構造(ドメイン1〜4)を持っていると推定された。ドメイン1および2より成り立つN末端側約500アミノ酸部分の構造はαーアミラ-ゼの構造と非常に良く類似して居り,デンプンやアミロ-ス中のαー1,4グルコシド結合の切断に関係していると予想された。CGTaseにおけるこの領域には,全てのαーアミラ-ゼに存在し,活性中心を形成すると考えられている保存領域(A,B,B',C)と同じアミノ酸配列が存在していた。そこで保存領域に存在し,しかも触媒反応の中心となるB領域のAsp,B'領域のGlu,C領域のAspを部位特異的変異によってそれぞれAsu,Gln,ASnに変換した。得られた変異酵素はいずれの場合もデンプン分解活性とCD合成活性の両活性を失っていた。しかし基貭との結合活性は残されていた。また同保存領中のHis残基(A,B,C領域中)をAsuに変換した酵素についても解析した。その結果、CGTaseのN末端側半分はαーアミラ-ゼとほぼ同じ構造と機能を持っていると予想された。次にCGTase中でαーアミラ-ゼのアミノ酸配列とは全く異るドメイン4の構造を考察するために,ドメイン4の欠失した酵素,およびドメイン4のアミノ酸変異酵素についてそれらの酵素の性貭を解析した結果,変異酵素の中に鎖長の短いマルトオリゴ糖に対する反応が抑制されるもの,酸性側pHにおける安定性が低下したもの等が得られた。
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