物質・エネルギ-収支からみた灌漑形式の比較論的研究
Project/Area Number |
03660238
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
水谷 正一 宇都宮大学, 農学部, 助教授 (70093143)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Keywords | エネルギ- / 農業生産 / 水稲作 / 潅漑 / エネルギ-投入 / エネルギ-産出 / 圃場整備 |
Research Abstract |
本年度の研究は、次の3点に重点がおかれた。 1)近代的な潅漑を含む、農業におけるエネルギ投入・産出量の算定方法の確立 2)算定方法の具体的地区への適用とその結果の分析 3)具体例の分析を通して得られたエネルギ投入・産出に関する構造的な特徴の考察 まず、inputーoutput分析とprocess分析を組み合わせて、農業生産(水稲、小麦、大豆)のエネルギ投入量を肥料、石灰、農薬、種籾、農機具、潅漑、労働、燃料の8つの投入要素から算定する方法を導いた。とくに潅漑については、取水施設、導水・分水施設、圃場および水管理へのエネルギ投入量を燃料、労働力、資材の各要素を用いて、独立して算定する方法を提案した。次いで、田川中部土地改良地の受益地を対象として、上記の算定方法が適用され、農業生産に関するエネルギ投入量とエネルギ産出量が個別農家レベルと土地改良区地域レベルのそれぞれで計算された。 以上の結果から、農業生産における全体のエネルギ投入量、農家の作付規模の大小による投入エネルギ量・産出エネルギ量の差異、農業生産の中に占める潅漑へのエネルギ投入量等が細部に渡って明らかにされ、とくにわが国ではこれまで未知の状況に近かった潅漑へのエネルギ投入量が、初めて科学的な根拠をもって示された。
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Report
(1 results)
Research Products
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