卵母細胞翻訳系による運動ニュ-ロン栄養因子産生のin vivo系での検定
Project/Area Number |
03670069
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Neurophysiology and muscle physiology
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Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
樫原 康博 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 助手 (00161018)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1991: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 運動ニュ-ロン / 栄養因子 / 自然細胞死 / アフリカツメガエル卵母細胞 / マイクロインジュクション / メッセンジャ-RNA / in vivo |
Research Abstract |
運動ニュ-ロンの生存は胎生期から一生を通して筋由来の栄養因子に依存することはよく知られているが、この因子は未だ同定されていない。本研究は、筋のmRNAを抽出しこれをツメガエル卵母細胞で翻訳させて得られる分泌タンパクが、運動ニュ-ロン栄養因子活性を持つかをin vivoにおいて検討することを目的とした。この目的のために、テストステロン投与したラット陰部筋あるいは運動ニュ-ロン自然細胞死期の鶏卵胚下肢筋よりmRNAを抽出した。このmRNAを卵母細胞に注入し、発現された分泌タンパク液を鶏卵に投与し、in vivoにおいて運動ニュ-ロン自然細胞死が阻止されるかを検討した。その結果、ラット会陰筋も鶏卵下から得たmRNAの発現タンパクも共に自然細胞死を有意に抑制した。従って、これらのmRNAより合成されたタンパクが栄養因子候補と考えられる。さらに会陰筋mRNAを庶糖密度勾配遠心法により3分画したところ、18Sと28Sの間のフクラションに栄養因子活性があった。用いたin vivoアッセイ法と筋は当初の予定と若干異なっているが本件の目的は達成されたと考えられる。(当初予定したラット坐骨神経切断端への適用では、分泌液のチュ-ブへの吸着とリ-クによる消失が激しいため、上記のin vivoアッセイ法に切り換えた。またラット横隔膜筋よりテストステロン投与会陰筋のほうが、栄養因子のmRNAの増幅が期待されることが我々の研究室より明らかにされた(Araki等、J.Neurosci.'91)ためこの筋を用いた。さらに、自然細胞死期の鶏胚の下肢筋がラット筋に比べ、約10倍mRNA産生することを確認したので、この筋をも追加検討した)。現在、Thoenenn等のグル-プが確立した運動ニュ-ロンの培養法を改良したin vitroアッセイ系を確立したので、これと本件で確立したin vivoアッセイ系とを併用して栄養因子のクロ-ニングを試みている。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)