Project/Area Number |
03670099
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General pharmacology
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
萩原 正敏 名古屋大学, 医学部, 助手 (10208423)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 正人 名古屋大学, 医学部, 助手 (30220924)
|
Project Period (FY) |
1991
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
|
Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
|
Keywords | カルシウム情報伝達系 / Ca^<2+> / CaM依存性蛋白質キナ-ゼ / 副甲状腺 |
Research Abstract |
血漿中のカルシウムイオン濃度の調節は、副甲状腺から分泌される副甲状腺ホルモン(PTH)が重要な役割を果たしている。しかしながらPTHの分泌機構は正確に解明されているとはいえない。現在は、細胞外カルシウムイオン濃度が上昇すると、副甲状腺細胞膜のカルシウム透過性が変化し、細胞内カルシウムイオン濃度が上昇する。この後細胞内のカルシウム情報伝達系が活性化され、PTHが分泌されるという経路が考えられている。本研究は細胞外カルシウムイオン濃度が上昇したとき、活性化される細胞内カルシウム情報伝達系を同定することである。原発性副甲状腺腫の手術標本(3g)を検討材料とした。カルシウムを含むバッファ-で標本を破砕し、超遠心する。この上清をカルモデュリンを固定化したカラムに固着させる。同じバッファ-でよく洗浄した後、EGTAでカルシウムをキレ-トすることでカルシウム依存的カルモデュリン結合蛋白質を精製した。この蛋白質は分子量約500000であった。この蛋白質は、ラット脳より精製したカルモデュリン依存性蛋白質リン酸化酵素II(CaM KII)の抗体と反応した。さらに精製蛋白質のリン酸化酵素活性を測定したところ、シナプシンI・シンタイドIIをよくリン酸化し、ヒストンは基質とはならなかった。さらにCaM KIIの特異的阻害剤であるKNー62に対する感受性も脳のCaM KIIと同様であった。以上の結果より、我々がカルモデュリンアフィニティ-カラムで精製に成功した蛋白質はCaM KIIであると推定された。つまりPTH分泌に関与する細胞内カルシウム情報伝達系の一つにカルシウム依存的リン酸化酵素(CaM KII)が存在する可能性が示唆された。
|