テトラヒドロビオプテリンの実験的枯渇による腸管のグルコ-ス吸収能消失の機構について
Project/Area Number |
03670131
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General medical chemistry
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Research Institution | Teikyo University of Science & Technology |
Principal Investigator |
長谷川 宏幸 西東京科学大学, バイオサイエンス学科, 教授 (10092983)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | グルコ-ス吸収 / テトラヒドロビオプテリン / セロトニン / 十二指腸 / パラクロロフェニルアラニン / 2,4ージアミノー4ーヒドロキシピリミジン |
Research Abstract |
小腸壁のグルコ-ス吸収過程のいずれかの要素または環境がテトラヒドロビオプテリン(THBP)を必要とする。THBPはこのグルコ-ス吸収過程のいずれかの要素にとって直接的に必要であるのか,小腸機能維持に重要な役割を果たすと思われるセロトニン合成を介して間接的に関与するのかを検討した。ラット上頸神経節の単層培養系では2,4ージアミノー4ーヒドロキシピリミジン(DAHP,10mM)をメディウム中に加えたあと,THBPは約8時間にわたって1次反応の様式で,初期値の約10%を残すまで減少する。このときの半減時間は2.5時間であった。またこの単層培養細胞のメディウムからDAHPを除くと約3時間の倍化初速度で回復した。一方,マウス(C57BL)に対するDAHP投与(1.5g/kg)では,小腸と大腸全域で投与後12時間後には約50%まで減少し,引続きDAHP(3.0g/kg/day)を投与すると1.5日で20ー25%まで減少した。セロトニンの減少はずっと遅く,十二指腸で3日間にわたって,漸減し初期値の40%まで低下した。DAHP投与開始後1日で十二指腸のTHBPはすでに最低値にまで低下しているにもかかわらずグルコ-スの経口投与後の血中出現およびクリアランスに有意な失調は認められなかった(4日間投与後にグルコ-ス吸収の失調を観察した)。このことはTHBPの効果がセロトニンを介したものである可能性に与する。一方,DAHPを使わないで消化管のセロトニンを低下させる目的で,セロトニン枯渇剤として主に用いられているパラクロロフェニルアラニン(200mg/kg/day)の投与を行った。4日間継続することによって十二指腸のセロトニンレベルを初期値の40%程度にまで低下させることができた。この状態でのグルコ-ス吸収過程の解析を現在実施しているが現在までのところ有意な変化は現れていない。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)