Project/Area Number |
03670155
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Human pathology
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
近藤 洋一郎 千葉大学, 医学部, 教授 (50009114)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 肝細胞癌 / 早期癌 / 生検 / 画像解析 |
Research Abstract |
本研究においては,早期肝細胞癌の生検診断法を確立する目的で,最近の生検例597例中から高分化型(wHCC),典型的(cHCC)症例を夫々29例,15例えらびそれらの結節部と非結節部即ち硬変部(LC)とを比較検討した.またこれまで境界病変(BL)とされた症例10例を含めて検討した.診断の客観をはかるために,各異型要素を数値として示すべく画像解析を行った.指標としては細胞索の厚さ,細胞の大きさ,核細胞貭比(N/C比),核密度である. 結果:wHCCはLCに比して,有意に細胞索が狭小化し,細胞は小型化,N/Cが上昇した.そしてそれらは一定面積内の核密度の上昇として反映された.これらの指標は各症例ごとに結節部とLC部を対比することによってより鮮明に示された.早期のwHCCの診断は核密度が1.8倍を越える場合には平均的に可能であり,判別分析によれば1.3倍を越えればかなりの確度で可能であることが示唆された.BLに関しては数値はLCとwHCCの中間に止まり,その帰属を客観的に決定することはなお不可能であった. 考察:本研究の主眼であるwHCCとLCとの組織学的鑑別は,画像解析の結果から平均細胞面積(大きさ)とN/C比であることが明らかにされた.そして両者は核密度として反映されるので,これがもっとも容易に評価しうる信頼度の高い指標であることが結論された.それは一定条件下では数値として両病変を区別することに応用しうる.以上の結果はHCCの生検診断の客観化に大きく貢献するものと考えられる.本研究の成果の一部は,すでに平成3年度に論文として公表されている.
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)