Project/Area Number |
03670222
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
細菌学
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
平松 啓一 順天堂大学, 医学部, 助教授 (10173262)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1991: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | mecA / mecR1 / mecI / プロトタイプMRSA |
Research Abstract |
mccA遺伝子を担った約7kbのゲノミッククロ-ンpESー1を1983年分離のMRSA株N315から得た。 このクロ-ンのDNA塩基配列を決定したところ、従来のMRSA株には存在しない遺伝子がふたつ発見された。これらの遺伝子は、それぞれblaZ(ペニシンナ-ゼ遺伝子)の調節遺伝子blaR1とblaIに相同な遺伝子であることが判明した。 すなわち、これらの遺伝子はPBPZ´の誘導的産生を制御するcoinducer protein、およびrepressor proteinであることが推測され、それぞれmecR1、mecIとと命名した。 これらの遺伝子に突然変異が誘導されるとPBPZ´の産生が構成的になることがわかり、mecR1,mecZは、MRSAが本来持っていたmecA特異的な調節遺伝子であることを示した。 これら遺伝子のうちmecR1は高度耐性MRSA株においては構造遺伝子の後了1/3がゲノム欠失により失なわれていることがMR108株の相当する染色体DNA断片の塩基配列決定により判明し、さらにmecIは同株では全く存在しないことがmecIプロ-ブを用いたサザン解析により示された。 すなわちN315は、プロトタイプMRSA株であり、その後のMRSAの進化にともなってmecR1,mecI制御遺伝子の欠失を経て、現在の高度MRSA株となったことが明らかになった。
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