臭素酸ナトリウム、臭素酸カリウム暴露作業者の健康影響、とくに発癌性に関する研究
Project/Area Number |
03670278
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Hygiene
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Research Institution | The Institute for Science of Labour |
Principal Investigator |
川見 正機 財団法人労働科学研究所, 労働衛生・病理学研究部, 主任研究員 (80153005)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
海老原 勇 財団法人労働科学研究所, 労働衛生・病理学研究部, 研究室長主任研究員 (80124311)
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Project Period (FY) |
1991 – 1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥200,000 (Direct Cost: ¥200,000)
Fiscal Year 1992: ¥200,000 (Direct Cost: ¥200,000)
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Keywords | 臭素酸ナトリウム / 臭素酸カリウム / 職業的暴露作業者 / 吸入暴露動物実験 / 姉妹染色体交換頻度 / 小核頻度 / 細胞遺伝学的モニタリング / 職業性発癌物質 / SCE頻度 |
Research Abstract |
臭素酸カリウム及び臭素酸ナトリウムの職業的暴露作業者におけるcytogenetic effectを評価するための基礎的検討として実験小動物を用いた臭酸素ナトリウム吸入暴露実験を実施した。 実験動物は、B_6C_3F_1マウスを用いた。暴露期間は2、4、8週間とした。また染色体DNA損傷の持続性を確認するために8週間暴露終了後8週間の経過観察群を加えた。臭素酸ナトリウムの吸入暴露は暴露チャンバーにて1日5時間、1週5日間の暴露を実施、暴露濃度は3mg/m^3とした。コントロール群はチャンバーにて新鮮空気を吸入させた。吸入暴露によるcytogenetic effectを脾臓リンパ球細胞、骨髄細胞における姉妹染色分体交換(SCE)並びに小核(MN)頻度を指標とし検討した。 主な結果は、脾臓リンパ球細胞では雌雄共に8週間暴露においてコントロール群に比較し有意(p<0.01)なSCE、MN頻度の上昇を確認した。SCE、MN頻度の持続性に関する検討において、雄の脾臓リンパ球のSCE頻度ではコントロール値まで回復したが、雌では軽度な減少にすぎずSCE頻度の高値傾向の持続性を認めた。 骨髄細胞において、雌雄ともに臭素酸ナトリウム吸入暴露によるSCE頻度の誘発を認めなかったが、MN頻度では雄の4、8週間暴露群で有意(p<0.05〜p<0.01)な上昇を認め、暴露終了後も持続することを確認した。 暴露濃度、暴露時間、暴露期間の積で表した累積暴露量との関連性では、とくに脾臓リンパ球のSCE頻度において有意(p<0.01)な正の相関を示し、量反応関係を認めた。 これらより、臭素酸ナトリウムは吸入暴露実験においてもgenetoxicな物質であり、そのcarcinogenic potencyについて留意すべきである。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)