PCR法によるパラフィン切片からのDNA法医病理診断
Project/Area Number |
03670295
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Legal medicine
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
福島 弘文 信州大学, 医学部, 教授 (70135218)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | PCR / ウイルス / ホルマリン / DNA / 組織 / セントリコン30 / タイピング / 増幅 |
Research Abstract |
法医DNA診断には血液、精液、毛髪等が比較的多く用いられてきた。形態学的検査として病理組織が利用されており、最近ではホルマリン固定パラフィン包埋組織からウイルス、ガン、遺伝子疾患のDNA解析が可能となり、診断としての利用価値が高くなりつつある。パラフィン包埋組織やホルマリン固定組織を用いる場合、組織のDNAの安定性が重要となる。本研究では、一定期間保存されたホルマリン固定組織やパラフィン包埋組織からテンプレ-トDNAを抽出し、(1)HLAのDNAからタイピング、(2)性別判定、(3)サイトメガロウイルス診断等について検討した。方法としてパラフィン包埋組織、ホルマリン固定組織から5μmの厚さの5〜6枚の組織を切り出し脱パラフィン処理後、PRoteinase KとSDSで完全に液状に可溶化を行ない、フエノ-ルで抽出後、微量濃縮チュ-ブ(セントリコン30)でテンプレ-トDNAを濃縮し、PCR法によってDNAを増幅した。その結果、(1)2年間保存したパラフィン包埋組織および2年間ホルマリン固定組織(脳、心、肝、肺、腎)からDNAタイピングが可能であった。(2)男女性別判定には男性を示す170bpのバンドが確認された。(3)サイトメガロウィルス感染の診断検査として肺、心のパラフィン包埋組織を用いたところ、その診断が可能であった。抽出方法を比較し、フェノ-ル・エタノ-ル沈殿法よりセントリコン30を用いた方がよりDNAを回収しやすいことを明らかにした。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)