エンドトキシン急性肺損傷における好中球活性化の関与ー顆粒球コロニ-刺激因子による検討ー
Project/Area Number |
03670409
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Respiratory organ internal medicine
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
金沢 実 慶應義塾大学, 医学部・線任講師 (80118934)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐山 宏一 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (80206010)
浦野 哲哉 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (10203605)
長谷川 直樹 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (20198724)
石坂 彰敏 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (90176181)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1991: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 顆粒球コロニ-刺激因子 / 好中球 / エンドトキシン / 急性肺損傷 / モルモット / 肺湿乾重量比 / 肺血管透過性 |
Research Abstract |
[目的]本研究では、顆粒球コロニ-刺激因子(GーCSF)投与して好中球数の増加と好中球機の変化した状態で、実験的エンドトキシン(LPS)急性肺損傷を作成し、GーCSFの損傷発生に及ぼす影響を検討した。 [方法]実験動物にはモルモットを用い、(1)生理食塩水のみを投与した生食群(n=12)、(2)LPS単独投与群(LPS群,n=21)、(3)cyclophosphamideで白血球を減少させたのちLPSを投与したCPA群(n=17)、(4)GーCSFで前処置した後LPSを投与したCSF群(n=17)で検討した。LPSは少量(0.02mg/kg)と多量(2.0mg/kg)の2種類の投与量を用いた。肺損傷の指標として湿乾重量比(W/D)と ^<125>Iアルブミンの肺組織血漿比(T/P)を用いた。 [成績]1.末梢血白血球数:CPA群では白血球数1,580±220/mm^3(平均±標準誤差、以下同様)、好中球数440±120/mm^3と生食群、LPS群に比べ減少を認めた。CSF群ではそれぞれ13,370±1,020/mm^3、7,640±900/mm^3と生食群、LPS群に比べ増加を認めた。2.肺湿乾重量比(W/D):生食群で4.00±0.19に対しLPS群の少量5.40±0.21、多量5.48±0.45といずれも増加した。CPS群では少量4.51±0.28、多量4.91±0.20と少量でLPS群より有意に低下していた。CSF群では少量4.60±0.25、多量4.71±0.17といずれもLPS群に比べW/Dの低下を認めた。3. ^<125>IアルブミンT/P:生食群で0.033±0.008に対しLPS少量0.085±0.015、多量0.095±0.015といずれも増加した。CPA群では少量0.044±0.013、多量0.052±0.015と両者ともでLPS群より低値を示した。CSF群では少量0.056±0.014、多量0.069±0.014といずれもLPS群に比べT/Pの低下を認めた。 [結論]GーCSFの前投与により好中球に依存したLPS肺損傷はむしろ抑制された。GーCSFによる好中球増多はエンドトキシンによる肺損傷を増悪させないと結論した。
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Report
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Research Products
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