Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
1.研究目的:肺の2次小葉内での病変の局在について肺標本とCTを対比させて検討した。対象は各種びまん性肺疾患を有する症例の剖検又は開胸生検で得られた肺標本とCTである。 2.研究結果:2次小葉内で以下の疾患に於て特徴的な病変の局在が見られた。これらはCTの読影に極めて有用であった。 1)びまん性汎細気管支炎(DPB) 細気管支末端に慢性炎症性変化による粒状病変があり,それらがCT上より中枢側の拡張細気管支につながるのが確認された。陳旧性の病巣では小葉中心部に瘢痕があり巣状気腫を伴なっていた。 2)好酸球性肉芽腫症(EG) 小葉中心部の小粒状病巣,壁の厚いのう胞が標本上見られた。これらの所見はCTでも確認できた。粒状影の分布はDPBと異なり上肺優位であった 3)リンパ脈管筋腫症(LAM) CT上の気腫性変化は標本上主として小葉中心部の平滑筋増生によるのう胞性気腫に対応した。通常の小葉中心性気腫と異なり,平滑筋束による厚いのう胞壁が散見された 4)サルコイドージス 肺胞中隔及び小動静脈周囲に肉芽腫が形成され,されらがCT上スリガラス影,粒状影,小血管影の拡大等に担当した 5)通常型間質性肺炎(UIP) 特徴的な病理所見は小葉内で斑状に分布する慢性の肺胞中隔の線維性肥厚である。これはCT上蜂巣状肺の周辺に広がる淡い濃度上昇域に相当し,必らずしも可逆的所見ではなかった。
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