肝マクロファ-ジの病態肝における生体機能調節能の解析とその治療への展望.
Project/Area Number |
03670620
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Digestive surgery
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
有井 滋樹 京都大学, 医学部, 助手 (50151171)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1991: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 肝マクロファ-ジ / 肝硬変 / 肝再生 / 閉塞性黄疸 / early graft failure / エンドトキシン血症 |
Research Abstract |
1)変硬変,閉塞性黄疸の免疫、代謝異常における肝Mφの関与について。肝硬変において、肝MφはO_2の産生能、TNF産生能の低下、ILー1産生能の上昇という知見を得た。とくに、ILー1の上昇は線維化の促進、非特異的ガンマグロブリン産生の上昇をもたらし、肝硬変の進行に関与していることが推察された。また、本症において脾MφのTNF,O^-_2の産生が亢進しており.これが更に肝障害を増幅するという可能性を追求中である。2)重症外科的感染症時の肝障害発生における肝Mφの関与について。育腸結紮穿刺による敗血症モデルでは.肝MφのILー1,TNFといったモノカインmRNAの発現が著明であることをノザンブロットにより明らかにした。同時に細胞接着分子ICAMー1も肝内において転写レベルで亢進、これらが類洞内皮障害を惹起し微少循環障害を生ずる大きな要因であることを示した。また.エンドトキシンによる肝障害は肝Mφのmedulationとヘパリン投与により抑制されることを肝環流系において明らかにした。3)肝更生における肝Mφ制御機構の存在。肝再生過程において肝Mφが活性化し、これが肝再生に促進的に働く可能性が、肝細胞との混合培養にて推察された。また、肝切除には、早期に肝MφのILー1mRNAの発現亢進が認められ、現在、その意義について検討中である。4)保存肝移植後のearly graft failureにおける肝Mφの関与について。肝の保存過程において肝Mφが活性化することをTNF,O^-_2の産生能、表面抗原の発現度を指標が明らかにした。そして、肝Mφの活性化を移植後に流入する血漿とが相まって類洞内皮障害→肝障害を来たすという仮説のもとに研究中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)