上皮付着再生における毛細血管新生との関連性に関する形態学的研究
Project/Area Number |
03670849
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Morphological basic dentistry
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
野坂 洋一郎 岩手医科大学, 歯学部, 教授 (60048379)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 哲彦 岩手医科大学, 歯学部, 助手 (80223692)
大沢 得二 岩手医科大学, 歯学部, 助手 (00103747)
藤村 朗 岩手医科大学, 歯学部, 講師 (80173459)
会田 則夫 岩手医科大学, 歯学部, 助手 (70212347)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1991: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 歯肉の毛細血管 / 血管新生 / 内皮細胞 / 上皮付着 / マイクロフィラメント / 基底膜 / ラミニン / タイプIVコラ-ゲン |
Research Abstract |
ゴ-ルデンハムスタ-歯肉を剥離すると、上皮直下の毛細血管ル-プは消失し、上皮細胞は細胞間隙が拡大し、接着装置は減少している。付着上皮と歯肉溝上皮の境の結合組織乳頭内に存在する一本の血管ル-プは内皮細胞レベルで考えると、異なった周囲環境を持っている。そこで、内皮細胞透過関連構造物の飲込み小胞の占める面積の割合を基に出現率を計測した。さらに上皮付着剥離後の修復機転における検索を行った。付着上皮下毛細血管ル-プの付着上皮側では5.50±0.14%、歯肉溝上皮側では、歯根側が8.59±0.32%、歯槽骨側が2.63±0.18%で、ともに有意の差が認められた。上皮付着剥離群では、付着上皮下毛細血管ル-プは結合組織乳頭とともに術後一日で消失し、上皮細胞は数が減少していたが、上皮直下には新生血管も出現していた。この部位の血管は、付着上皮側が4.36±0.23%、反対側が2.89±0.14%と有意の差が認められた。術後三日では、剥離底部の上皮細胞の増殖が始まり、上皮付着を再形成し始めていた。付着上皮下には未だ結合組織乳頭は形成されていなかったが、歯肉溝上皮には、正常群ではみられない結合組織乳頭が形成され、その中の血管では歯肉溝側が8.37±0.28%、結合組織側では4.09±0.14%で有意の差が認められた。以上のことから、一本の毛細血管でも、周囲の環境、特に細胞活性の高まっている側と反対側の内皮細胞では、物質過透に差が認められた。新生血管の透過性は細胞骨格の形成障害薬のうち、サイトカラシンを投与すると飲込み小胞の出現が有意な差を持って形成する。この時輸送を担当する微小管の数には変化が認められないことから、微小循環系の周囲の環境と内皮細胞管腔素表面の性状が物質透過の調整を執り仕切っているのが判明した。しかし、ラミニンとタイプIVコラ-ゲンのどちらが、関わり強いかは判明しなかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)