歯根未完成無髄歯のApexification後における創傷治癒に関する実験的研究
Project/Area Number |
03670903
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Conservative dentistry
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
五十嵐 勝 日本歯科大学, 新潟歯学部, 講師 (90168104)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三好 敏朗 日本歯科大学, 新潟歯学部, 助手 (70229904)
宮里 毅 日本歯科大学, 新潟歯学部, 助手 (00239378)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1991: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | カニクイザル / 歯根未完成 / 幼若永久歯 / 根管治療 / アペキンフィケ-ション / 根尖閉鎖治癒機構 / 組織学的観察 |
Research Abstract |
歯根未完成の幼若永久歯を有し年齢が2歳前後の出生日の明らかなカニクイザル2頭を実験動物として用いた。実験歯には歯根の形成度が1/2から1/3の上下顎中・側切歯および第二大臼歯を用いた。全身麻酔後、動物を手術台に固定し、ラバ-ダム防湿の無菌的処置の下で歯髄を露出し、歯科用高周波電流装置で歯髄を焼灼することにより、歯根未完成無髄歯モデルを実験的に作製することができた。 実験歯は、髄室窩洞内に綿球状を詰め根管を口腔内に開放状態として唾液に一カ月間汚染させる感染群と、髄室内をストッピングで裏層後コンポジットレジン充填を施す非感染群に分けた。その結果、感染例では根尖部相当歯肉に膿瘍形成を判う根尖病巣が成立したが、非感染根管例では根尖歯周組織の著明な破壊はみられなかった。 いずれの失活歯も歯髄焼灼一カ月後から感染根管治療を開始し、第一回目に根管内容物の除去、根管洗浄、CP貼薬、仮封を行った。第二回目に根尖を刺激しない範囲で根管壁をファイリングし、根管洗浄後、FCあるいはFRの根管消毒剤を1週間応用し、第三回目に水酸化カルシウム糊剤あるいはFR糊剤で根管充填を行った。 根管充填3カ月後、動物を10%ホルマリンで頭頚部潅流固定で屠殺し、歯を顎骨ごと摘出、ぎ酸で脱灰後、パラフィン包埋、約6μmの連続切片の作製、各種染色の後、根尖部組織の創傷治癒形態を光顕的に観察した。 その結果、水酸化カルシウム、FR糊剤応用の両者で根尖孔部に根尖孔の完全な閉鎖はみられなかったものの、骨様硬組織形成が開始していた。すなわち、根尖部では根尖セメント質から伸び出すような形で骨性瘢痕治癒が進行し閉鎖傾向を示すアペキシフィケ-ション像がみられた。今後、さらに観察期間の長期例も含めて実験歯を増やし薬剤間の相違や治癒機構の詳細に関して検索していく予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
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