アルジネ-ト印象材の表面固定状態と超硬せっこう模型面の凝結反応の関係
Project/Area Number |
03670920
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
荒木 吉馬 東日本学園大学, 歯学部, 助教授 (20005036)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川島 功 東日本学園大学, 歯学部, 助手 (50133244)
大野 弘機 東日本学園大学, 歯学部, 教授 (70018430)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Keywords | アルジネ-ト印象材 / 表面固定液 / 超硬せっこう模型面 / ゲル化反応 / せっこう硬化反応 |
Research Abstract |
アルジネ-ト印象に超硬石膏を注入すると、石膏模型の表面が粗造化する。本研究は、この粗造化の原因を以下の仮説にたって究明することを目的とする。すなわちアルジネ-ト印象材はゲル化時点で未反応のカルボキシレ-ト基が90%程度残存しているため、その印象面に接した石膏の凝固反応のストイキオメトリ-が乱されるものと考えられる。そこで数種の印象材について、塩類溶液などで種々な固定処理を行い、その印象表面について以下の測定を行った。 1.種々な固定処理を行った印象面に注入した超硬石膏の硬化状態を荒さ測定、X線回折及び走査電顕観察により調べた。 2.超硬石膏に含まれている各種塩類の濃度をイオンクロマトグラフィ-で分析し、これら添加物の影響を検討する。 3.印象表面に残存する未反応カルボキシレ-ト基をFTーIRで定量した。 現在までに得られた主な結果は以下の通りである。 (1)5ー40%の範囲の塩化カルシウム溶液で30秒間アルジネ-ト印象の固定処理を行うと、その印象から作製した超硬石膏模型表面は、無処理及び従来からの固定液による処理に比較して著しく改善された。この場合の模型面の凹凸は5ミクロン程度となり、付加型シリコ-ンラバ-印象から作成した模型面と同程度であった。 (2)X線回折の結果から、上記の比較的高濃度の塩化カルシウム溶液で固定処理を行った場合の超硬石膏模型の表面で、二水塩の成長が著しく促進していることが確認された。 (3)FT/IRで、印象表面に残存する未反応カルボキシレ-ト基を定量したところ、比較的高濃度の塩化カルシウム溶液で固定処理を行った場合の印象面ではその値が減少していることが見出された。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)