歯牙移動時のカップリング現象と各種サイトカインの局在に関する免疫組織化学的研究
Project/Area Number |
03670972
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
小児・社会系歯学
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
森田 修一 新潟大学, 歯学部附属病院, 講師 (60157899)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斎藤 功 新潟大学, 歯学部, 助手 (90205633)
山田 一尋 新潟大学, 歯学部, 助手 (40182521)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1991: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 歯牙移動 / 骨改造連鎖 / 酸フォスファタ-ゼ / アルカリフォスファタ-ゼ / カップリング現象 |
Research Abstract |
本研究は、ウイスタ-系ラットを用いて上顎第一、第二臼歯間に矯正用エラステイックを挿入し、歯牙移動を1、4、7日間行い、硬組織時刻描記法による骨形成の変化と、酵素組織化学的手法により、吸収系細胞の標識酵素としてシュ石酸耐性酸フォスファタ-ゼ、形成系細胞の標識酵素としてアルカリフォスファタ-ゼのそれぞれの活性局在を同一切片上で検索することにより、骨吸収と骨形成のカップリングが矯正力による歯牙移動時の骨改造においてどのように展開されているのかを検討した。その結果、1.矯正力によって歯槽骨全域にわたって骨改造現象が活発化していた。2.圧迫側、牽引側、およびその移行部においてセメント線を介した骨吸収と骨形成のカップリングが認められた。3.圧迫側において、破骨細胞の周囲に存在するアルカリフォスファタ-ゼ活性陽性細胞が、破骨細胞の形成および活性化に関与しており、また骨吸収に続く骨形成が抑制されている可能性が示唆された。4.骨形成部において、骨吸収がそれに続く骨形成を活性化している可能性が示された。以上の結果から、歯牙移動時の骨改造現象においても、圧迫側および牽引側を含むすべての骨面において骨吸収系と骨形成系細胞が個別に作用するのではなく、両者の相互作用の結果として骨改造が進行する可能性が示唆された。次に、このようなカップリング現象におけるサイトカインの役割を明らかにする目的で、サイトカインの中から骨吸収に関与していると考えられるプロスタグランジンEを選び、その局在を免疫組織化学的手法を用いて検索した。しかし、組織学的にはその局在性を同定することが困難であった。これは、固定操作、脱灰操作などの切片作成上での過程でプロスタグランジンEが流失した可能性が考えられた。
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Report
(1 results)
Research Products
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