鉱質ステロイド産生異常症における18ーデオキシー19ーノルアルドステロンの動態
Project/Area Number |
03671139
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
竹田 亮祐 金沢大学, 医学部, 教授 (50019535)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮森 勇 金沢大学, 医学部附属病院, 講師 (40142278)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Keywords | 18ーdeoxyー19ーnoraldosterone / アルドステロン産生腺腫 / 副腎組織 / アルドステロン拮抗作用 / GC / MS |
Research Abstract |
18ーdeoxyー19ーnoraldosteroneは、aldosteroneのmineralocorticoid作用と強く拮抗することが報告されているが、生体内での存在等全く不明である。ヒト副腎及びアルドステロン産生腺腫(APA)から産生されうるかどうかを検討するために、APA及び正常副腎組織をKrebsーRinger液(2%glucose、2%bovine serum albuminを含む)で、95%O_2,5% CO_2下で37℃にて4時間incubationを行った。また合成19ーnoraldosteroneを加え同様の実験を行った。培養液をSepーpak C18カラムで抽出し、高速液体クロマトグラフ(HPLC)にて18ーdeoxyー19ーnoraldosteroneと他のmineraloー corticoid hormoneである19ーnoraldosterone,19ーhydroxyaldosterone,aldosterone,18ーhydroxycorticosteroneとの分離を行い各分画を採取した。分離の条件は、Beckmann ODSカラムを用い、水:アセトニトリル:メタノ-ル(73:22:5,v/v/v)及び、水:テトラヒドロフラン:メタノ-ル(78:17:5,v/v/v)で行った。各分画を新しく開発した18ーdeoxyー19ーnoraldosteroneのradioimmunoassay(RIA)法を用いて測定し18ーdeoxyー19ーnoraldosteroneを精製した。精製した分画を誘導体化(MOーTMS化)し、ガスクロマトグラフ-質量分析計(GC/MS)にかけ分析を行った。分析条件は、silica capillaryカラム(25m/0.20mm)を用い180℃から290℃まで4℃/minの温度条件で行った。GC/MSにより18ーdeoxyー19ーnorーaldosteroneに一致した質量ピ-クが検出出来た。18ーdeoxyー19ーnorーaldosteroneは、他のmineralocorticoid hormoneと異なりaldosteroneと強く拮抗する作用を有することが報告されているが、今回の研究でこのホルモンがヒト副腎及びAPAから直接産生されていることが示唆され、アルドステロン産生異常症の病態に一部関与していることが考えられる。今後各病態の患者における血、尿中の濃度の測定等臨床的にさらに検討が必要である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)