Project/Area Number |
03671164
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
内分泌・代謝学
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
片山 茂裕 埼玉医科大学, 医学部, 助教授 (90167338)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
千田 宣克 埼玉医科大学, 医学部, 助手 (40226692)
丸野 世志子 埼玉医科大学, 医学部, 助手 (50167657)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1991: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 高血圧 / 自然発症高血圧ラット / 心筋肥大 / コラ-ジェン / ラミニン / 細胞外基質 / ACE阻害薬 / βー遮断薬 |
Research Abstract |
【目的】心肥大は高血圧症の臓器合併症とし重要である。最近、ある種の降圧剤により、心肥大の退縮が生じることが報告されているが、各降圧剤毎に心筋肥大の退縮をひき起こす機序に違いがあると考えられる。 そこで、今回は自然発症高血圧ラット(SHR)をモデルし、各種降圧剤の血圧・心臓重量に及ぼす影響と左室心筋のCOL・LB_2の遺伝子発現を検討した。 【方法】8・12・20週齢のSHRと対照としてのWKYラットを用いて、血圧、心・腎重量を測定し、左室心筋のCOLα_1(I)・α_2(I)・α_1(IV)及びLB_2のmRNAを定量した。さらに、12週齢のSHRに、カプトプリル40mg/kg/日、ニトレンジピン 30mg/kg/日、アテノ-ル100mg/kg/日、ドキサゾシン50mg/kg/日を8週間投与し、20週時に上記パラメ-タ-を測定した。 【結果】1.LB_2mRNAの発現は、両群の12週でほとんど検出できなくなり、20週では8週の通信強度の34%(WKY)・36%(SHR)であった。COLα_1(IV)・COLα_1(I)のmRNAは、加齢とともに漸減した。2.カプトプリルあるいはニトレンジピンの投与は、無投薬対照群に比し、約45mmHg血圧を低下させた。しかしながら、心重量はカプトプリル投与群でのみ0.23g減少した。この際のLB_2のmRNAの発現は、両群で60ー70%減少したが、COLα_1(IV)のmRNAは、カプトプリル群で対照の11%と著減したが、ニトレンジピン群では74%にとどまった。3.アテノロ-ルあるあはドキサゾシンの投与で、血圧はそれぞれ59・42mmHg低下した。心重量はアテノロ-ル群でのみ減少した。COLα_1(IV)のmRNAは、両群とも20%程度に有意に減少し、COLα(I)・LB_2のメッセ-ジも同様な傾向を示した。 【結論】高血圧発症に伴う心筋肥大の予防に、ACE阻害とβ遮断薬が有効であった。左室心筋のCOLの遺伝子発現が、ACE阻害剤・β遮断薬・α_1遮断薬により抑制されたことより、心筋肥大の発生には、血圧の関与のみでなく、レニンーアンジオテンシン系やカテコラミンが関与している。
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