悪性腫瘍に伴う高カルシウム血症に対する特異的治療法・延命効果の検討
Project/Area Number |
03671167
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
内分泌・代謝学
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
佐藤 幹二 東京女子医科大学, 医学部, 助教授 (60138857)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加園 恵三 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (90177387)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1991: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 高カルシウム血症 / 悪性腫瘍 / Parathyroid hormoneーrelated protein / モノクロナル抗体 / 延命効果 |
Research Abstract |
【目的】Parathyroid hormoneーrelated protein(PTHrP)産生性のヒト悪性腫瘍細胞をヌ-ドマウスに移植すると高カルシウム血症が生ずる。我々はPTHrPの生物活性を失活させるモノクロナル抗体を作成しており、この抗体を担癌ヌ-ドマウスに投与すると高カルシウム血症が完全に是正されることを報告している。そこで、このモノクロナル抗体を長期間にわたり投与したばあいに、宿主ヌ-ドマウスの延命効果が得られるか否かを検討した。 【方法および結果】高カルシウム血症の状態にあるPCー3(前方腺ガン細胞)を移植されたヌ-ドマウスに抗PTHrP(1ー34)モノクロナル抗体を連日4週間投与したところ,治療群では死亡0,非治療群では4匹死亡した。 さらに短期間で高カルシウム血症のため死亡させるFCー6(膵癌細胞、防衛医大より提供)を移植されたヌ-ドマウスでは、治療開始後4週間内に1/12匹死亡、非治療群では全例(12/12)死亡した。 【結論】抗PTHrPモノクロ-ンル抗体による受動免疫療法は、血清カルシウム濃度を完全に正常化されるのみならず、担癌ヌ-ドマウスの延命効果も発揮することが証明された。これは担癌ヌ-ドマウスでの実験であるが、ヒト型の抗体が作成できれば、悪性腫瘍に伴う高カルシウム血症の理想的な治療法になりうるものと期待される。 以上の結果を第4回際カルシウム学会で発表の予定である(文献1)。 【その他の結果】in vitroで強力な骨吸収抑制作用のあるinterーferonーγを担癌ヌ-ドマウスに投与すると、高カルシウム血症が長期間にわたり是正されることを見いだした(文献2)。 また、悪性腫瘍に伴う高カルシウム血症に治療に使用されるグルココルチコイドがPTHrP産生腫瘍細胞に直接作用して、PTHrPのmRNA合成を抑制することを見いだした(文献3)。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)