HSV_1ーTK遺伝子を用いた細胞機能抑制法の応用:GーCSFの生体内作用の研究ならびに遺伝子治療法への応用
Project/Area Number |
03671177
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Hematology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
谷 憲三朗 東京大学, 医科学研究所, 講師 (00183864)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
勝木 元也 東海大学, 医学部, 教授 (20051732)
小澤 敬也 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (30137707)
浅野 茂隆 東京大学, 医科学研究所, 教授 (50134614)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1991: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | ヘルペスウルスキミジンキナ-ゼ遺伝子 / ガンシクロビル / 顆粒球コロニ-刺激因子(GーCSF) / 遺伝子治療 / トランスジェニックマウス |
Research Abstract |
哺乳動物細胞中でヘルペスウイルスー1ーチミジンキナ-ゼ(HSVー1ーtk)遺伝子を発現させると、細胞はガンシクロビル(GCV)等のヌクレオチドアナログの代謝が可能となり、ひいては代謝産物によるDNA合成阻害作用により死滅する。この作用に着目して先ず、ヒト顆粒球コロニ-刺激因子(GーCSF)産生の細胞レベルでの調節をHSVー1ーtk遺伝子を用いて行った。すなわち、既にわれわれにより作製されたヒトGーCSF高発現線維芽細胞(NO.14)中にtk遺伝子(pM_2)もしくはRous sarcoma virusプロモ-タ-下流域にtk遺伝子の翻訳領域を有するDNA(pRSVーtk)をhygromycin B耐性細胞株中でGCVに対して高感受性を示す細胞株を選択し、in vitroにおいて培養液中GCV濃度と生細胞数ならびに培養液中GーCSF濃度との関連を観察した。すなわちpM_2導入またはpRSVーtk導入NO.14細胞ではGCVのID50はともに1.6μM以下であり、通常生体内で副作用なく用いる濃度で十分の細胞数ならびにGーCSF産生量の低下をみとめた。一方DNA非導入NO.14細胞ではID50は100μMと明らかに高かった.この効果はこれらの細胞をin vivoでヌ-ドマウス腹腔内へ投与後、GCVを腹腔内投与した場合にも得られた。このようにtk遺伝子の導入とGCV処理を組み合わせた細胞レベルでのGーCSF産生の調節が可能となったことは、今後のサイトカインを用いた遺伝子治療法開発に対して重要な一歩となろう。次にGーCSFの生体内作用の研究目的で、マウスGーCSFープロモ-タ-下流域にHSVー1ーTK遺伝子を導入したpMGCSFーTKプラスミドを構築し、C57BE/6J系マウス受精卵に導入後、トランスジェニックマウスを作製した。現在90匹のマウスより4匹のトランスジェニックマウスが得られた。今後、これらのマウスにGCVを投与し、6ーCSF産生細胞を選択的に死滅させることで、マウス生体に対するGーCSFの影響を観察していく予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)