Project/Area Number |
03680082
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
家政学
|
Research Institution | Kyoto Women's University |
Principal Investigator |
藤原 兌子 京都女子大学, 家政学部, 教授 (80111897)
|
Project Period (FY) |
1991
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1991: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
|
Keywords | 固定法 / 高圧 |
Research Abstract |
はじめに:高圧については、生化学分野では、タンパク質の高圧変性酵素反応への圧力効果等に関する研究が行われ、食品加工分野でも、高圧処理ジャムが平成2年より市販されるなど、高圧はより身近なものとなってきた。本研究の目的は、高圧(1000〜8000気圧)が動物組織に与える影響を形態学的に検討するとともに、高圧による抗原性の変化をも同時に検討することである。 対象と方法:マウスを麻酔後、心、小腸、肝臓、腎臓、肺を摘出し、高圧処理を行う。この時、圧力は1000〜8000気圧、加圧時間は15〜30分、また、媒体は、PBS、グリセリン等を用いる。加圧後パラフィン包埋し、薄切切片を作製、H・E染色、M・T染色を施行し、光学顕微鏡で細胞の形態学的変化を検討する。また、ミオグロビン、デスミン、ビメンチン、アクチン、ファクタ-VIII関連抗原のモノクロナ-ルあるいはポリクロナ-ル抗体を用いて酵素抗体法で組織の各抗原を染色する。染色程度の比較検討から、組織抗原性の変化を明らかにする。 結果および考察:10mMPBSを用いて、4000〜4500気圧で15分間加圧した心、小腸標本は、従来のホルマリン固定組織標本よりもartifactが少なく、H・E染色、M・T染色で組織構造が明瞭に観察された。また、ホルマリン固定では、上記5種の各抗原の染色性は低下していたが、10mMPBS4000〜4500気圧では、抗原性がよく保存されていた。しかし、肝、腎、肺では高圧を加えると組織の空胞変性が生じ、ホルマリン固定標本よりも組織構造は崩壊されていた。以上より、10mMPBS4000〜4500気圧処理は、心、小腸では、光顕用ならびに酵素抗体法による染色を行う上で、よい固定法であるといえる。しかし、肝、腎では変性が強く、今後その成因を解明することが必要である。
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)