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¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
メイラ-ド反応生成物を食品として摂取した場合,あるいは生体内で生じたメイラ-ド生成物の生物学的影響について,食品の安全性,老化,がん化といった問題の解明の観点から検討しようとした。特に,メイラ-ド反応機構への活性酸素の関与の解明を,詳しい研究のないDNAのメイラ-ド反応(非酵素的DNAグリケ-ション反応)を,in vitro系において重点的に研究した。 まず,DNAグリケ-ション反応を吸光度変化および蛍光物質生成を指標として解析した.反応にかかわるグルコ-ス以外の還元糖とDNA,タンパク質との反応性を糖自動酸化能との関連性から検討した。ケト-ス,アミノ糖はアルド-スよりも反応性が高かった。ケト-スの中でもケトペント-ス,リン酸エステルの反応性が高かった。糖尿病などによるグルコ-ス濃度上昇に伴いフルクト-スやアミノ糖濃度も上昇することが知られており,これらの糖が,特に生体内メイラ-ド反応においては,重要な役割を果たしている可能性がある。 反応性は,糖の自動酸化で生成した・OHとデオキシリボ-スの反応によるTBA陽性物質生成量および・OHと安息香酸の反応によるサリチル酸生成量とも,一致していた。各種活性素捕捉剤の影響を検討したところ,DDC,Cuprizoneなど銅キ-レ-ト化合物や抗酸化剤添加によって,吸光度変化および蛍光物質生成は減少した。これらの結果から,DNAグリケ-ション反応過程において糖自動酸化と活性酸素の関与する過程のあることが明らかとなった。 糖の自動酸化で生成すると思われる各種アルデヒドに高いDNA切断活性を認められ,グリケ-ションDNAからの二次生成物によるDNA損傷も可能性も示唆された。
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