インテグリンファミリ-によるRGD細胞接着分子の認識特異性の解析
Project/Area Number |
03680156
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
物質生物化学
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山田 修 大阪大学, 微生物病研究所・感染病理学部門, 助手 (10231739)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関口 清俊 大阪府立母子保健総合医療センター研究所, 部長 (50187845)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1991: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | 細胞接着 / フィブロネクチン / インテグリン / 蛋白工学 / RGD |
Research Abstract |
1.組換えフィブロネクチン細胞接着フラグメントを認識するインテグリンタイプノ解析: フィブロネクチンの55kDa細胞接着ドメインよりN末端部を順次欠失させた一連の変異フラグメントを大腸菌内で発現させ,これらの組換えフラグメントを介する細胞接着がα5β1型とαvβ3型のどちらのタイプのインテグリンに依存して起こるかをそれぞれに対する抗体を用いて検討した。55kDaフラグメントからN末端側のタイプIIIモジュ-ルを1個あるいは2個欠失させた組換えフラグメントは、高い細胞接着活性を有し、その活性は抗α5β1抗体で選択的に強く阻害された。一方、タイプIIIモジュ-ルをN末端側から3個あるいは4個欠失させた組換えフラグメントは、細胞接着が著しく低下しており、その活性は抗α5β3抗体ではなく、抗αvβ3抗体で阻害された。また、RGD配列を含むIII_9モジュ-ルを欠失させた組換えフラグメントでも、細胞接着活性の低下とともに細胞接着の抗αvβ3抗体による阻害が観察された。これらの結果は、a)フィブロネクチンのRGD配列をα5β1型インテグリンが認識するためには、そのN末端側の2つのタイプIIIモジュ-ル(その中でも特にIII_9)が必要であること、b)これらの補助シグナルがない場合は、α5β1型の代わりに低親和性タイプのαvβ3型が代用されることを示唆している。 2.プロテインAに移植したRGD配列を認識するインテグリンタイプの解析: IgG結合タンパク質プロテインAに移植したRGDSペプチドが、どのタイプにインテグリンにより認識されるかを抗インテグリン抗体を用いて同様に検討した。RGDS移植プロテインAへの細胞の接着は、抗αvβ3抗体で阻害され、抗α5β1抗体では阻害されなかった。また、RGDS移植プロテインAを介して基質に接着・伸展した細胞では、そのフォ-カルコンタクト(focal contact)部にαvβ3型インテグリンが局在することが間接蛍光抗体法による染色像から判明した。以上の結果は、上流域の補助配列を伴わないRGD配列が、α5β1型ではなくαVβ3求インテグリンにより認識されるとの上記の結論を支持している。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)