Project/Area Number |
03680159
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
物質生物化学
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
川島 誠一 東京都老人総合研究所, 酵素生化学, 室長 (60008571)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 昌美 東京都老人総合研究所, 酵素生化学, 助手 (00192279)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | カルパイン / 膜融合 / プロテア-ゼ / カルシウムイオン / カルパスタチン |
Research Abstract |
カルシウム依存性中性プロテア-ゼ(カルパイン,CANP)はカルシウムイオンで活性化される主要な細胞内プロテア-ゼであるが、その生理的機能は不明である。そこで,カルパインの細胞膜タンパク質への作用に焦点を絞り,カルシウムイオンが必須といわれている細胞膜融合への関与を検討した。先ず,カルシウムイオンとフリ-ゲンであるA_2Cで赤血球を処理し,赤血球の融合系を確立した。赤血球の融合速度は生物種により異なり,カルパインとその内在性インヒビタ-であるカルパスタチンの量比の高いものほど速く,カルパインの関与を示唆した。また,赤血球の融合は赤血球内カルパインが自己消化的に活性化される時期と時間的に一致して起った。さらに,カルシウムイオンフォアであるA23187を加えると融合は促進され,細胞内カルシウムイオン濃度の上昇が必須な過程であることを示している。これらの結果から,A_2CやA23187により細胞内カルシウムイオン濃度が上昇してカルパインが活性化され,恐らく膜裏打ちタンパク質を分解することにより膜の対称性を低下させ,さらにA_2Cにより膜の流動性が高まることにより赤血球間の融合が誘起されるものと考えられる。このことを確認するために、我々の開発したカルパイン阻害剤(CbzーLeuーLeuーLeuーal膜透過性を有し赤血球内カルパインを阻害することができる)を共存させると,カルパインの活性化と赤血球の融合はともに阻害された。以上の結果から、カルパインの機能の一つとして細胞膜融合への関与が明らかになった。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)