Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Research Abstract |
固体のNMRイメ-ジングは非接触、非破壊で固体材料のheterogeneityの計測を可能とするものであり材料の分析、評価の分野での活躍が大いに期待されている。医学分野に於ける液体のNMRイメ-ジングと同様に、固体のNMRイメ-ジングは材料科学の分野において次の革命をもたらすものである。しかし、個体では液体の場合と異なり、いわゆるmotional narrowingがおこっていないためイメ-ジングを行うのは技術的に非常に困難である。このためイメ-ジング法そのものを原理的に考え直す必要があり、その開発は非常に遅れている。 報告者は、プロトンスピン系の時間反転実験に用いられたマジックサンドイッチエコ-とよばれるNMR信号を連続的に生じさせることにより、従来に比べ非常に高い効率で人工的にmotional narrowingが達成できることを見いだし、このエコ-信号を用いて固体の高分解能イメ-ジングが可能であることを実験的に確認した(Chem.Phys.Lett.,179,187ー190,1991)。本研究は、この新しいイメ-ジング法を実用化に向けて更に発展させることを目標としている。測定多次元化に必要となる、NMR信号A/D変換のダイナミックレンジの改良、デ-タ処理の高速化、またステップモ-タ-による試料回転を行って計測の完全自動化を図るなどの計測システムの改良をほぼ予定通り完了し、以下のような新しい成果が得られた。1.プロトンの磁気双極子相互作用の情報を活用して、対延物の“硬さ、柔らかさ"の情報をイメ-ジング情報に付加させるための基礎実験(J.Magn.Reson.,95,149ー153,1991)2.本イメ-ジング方式特有のア-チファクト除去法の確立(J.Magn.Reson.,June,1992)3.投影再構成法による固体の2次元イメ-ジング(in preparation)、更に当初予定していなかった4.固体NMRイメ-ジングに於ける新しいスライシング法の提案(J.Magn.Reson.,March 15,1992)
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