TーDNAtagging法によるウイルス感染植物病徴発現遺伝子の単離と構造解析
Project/Area Number |
03806006
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
植物保護
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高橋 英樹 東北大学, 農学部, 助手 (20197164)
|
Project Period (FY) |
1991
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
|
Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
|
Keywords | 病徴発現 / 植物ウイルス / キュウリモザイクウイルス / 葉緑体 / 酸素発生系 / 電子伝達系 |
Research Abstract |
キュウリモザイクウイルスY系統「CMY(Y)」接種タバコ葉において病徴発現に関与するタンパク質として、光合成の光化学系IIを構成する22,23kdタンパク質を既に同定している。今年は、これら2種のタンパク質が変動した結果、病徴発現に伴い光合成活性が低下するかどうか検討を行った。チラコイド膜を精製し、DCIPを電子受容体、H_2Oを電子供与体として、電子伝達活性を測定したところ、健全葉および、無病徴感染を示すCMV(O)接種葉にたいして、CMY(Y)接種葉では約50%の活性低下が認められた。しかし、Tris処理により光化学系IIの中の酸素発生系を特異的に阻害した状態で、DPCを電子供与体として、電子伝達活性を測定したところ、健全葉、CMY(O)、CMY(Y)接種葉いずれにおいてもほとんど差は認められなかった。従って、CMY(Y)接種タバコ葉において認められた電子伝達活性の低下は、酸素発生活性の低下に起因するものと考えられる。酸素発生系の他の構成タンパク質である33kdと18kdタンパク質の変動についても検討したが、いずれも病徴発現に伴い低下することはなく、病徴発現後に初めて低下が認められた。以上の結果より、CMY(Y)接種タバコ葉における病徴発沼現の一因として、葉緑体チラコイド膜の光化学系II・酸素発生系を構成する22、23kdタンパク質の低下により、酸素発生活性が阻害され、光合成低下と葉緑体機能の低下するプロセスがあるものと考えられた。今後、Gene tagging法により、この22、23kdタンパク質遺伝子の発現を調節している遺伝子群の単離を行う予定である。
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)