高い交尾競争力をもったウリミバエ大量増殖オスの選抜
Project/Area Number |
03806008
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
植物保護
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
岩橋 統 琉球大学, 農学部 (90128471)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1991: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | ウリミバエ / 交尾競争力 / 体サイズ / 遺伝率 |
Research Abstract |
1、ウリミバエのメスから発せられる交尾の受容と拒否のキュ- ウリミバエの配偶行動をビデオ撮りし、メスが配偶行動の連鎖の中で交尾を拒否する場合と受容する場合に発するキュ-を調べた。その結果、オスの求愛に対し、メスが1)翅を垂直に立て前方に向ける、2)脚で翅や体を擦る、3)産卵管を突出させる4)方向転換する、のいずれかを行った場合、オスは翅振動による求愛をいつまでも継続させた。これに対し、メスが1)中脚を横に延ばし、2)2本の前脚を前で合わせ、3)翅をたたみ、4)オスと向い合うと、オスはメスにマウントを試みた。 2、オスの体サイズと交尾成功 翅長を体サイズの指標として、成虫を大型と小型にわけ、両タイプのオスをペア-にし、小型容器(200ml)に入れ、ここに小型メスと大型メスをそれぞれ1匹ずつ入れた。その結果、メスが小型の場合は、小型オスは大型オスよりも有意に高い割合で交尾した。一方、メスが大型の場合は、小型オスは大型オスと同時に交尾した。従って、大量増殖されたウリミバエでは、大型オスよりも小型オスの方が交尾に有利となり、これまで多くの昆虫で得られた結果とは異なった。 3、体のサイズの遺伝率 親子回帰により、体サイズの遺伝率を求めたところ、0.62を得た。従って、現在行われているウリミバエの大量増殖システムでは、成虫の体サイズのかなりの部分が遺伝的支配を受けていることになり、今後、交尾競争力にとって最適サイズとなるオスを選択することが可能と考えられた。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)