Project/Area Number |
03807015
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Pathological medical chemistry
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
唐渡 孝枝 徳島大学, 酵素科学研究センター, 助手 (60108876)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
勝沼 信彦 徳島大学, 酵素科学研究センター, 教授 (50035375)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | カテプシンL / 骨吸収 / システインプロテア-ゼ / システインプロテア-ゼ阻害剤 / コラ-ゲン / カテプシンB / カテプシンH |
Research Abstract |
骨吸収現象は、破骨細胞の波状縁部で見られ、ここで石灰化組織を構成するミネラルの脱灰と有機物の消化吸収が起こる。この骨吸収に破骨細胞に含まれる加水分解酵素の関与が示されている。我々はカテプシン群に特異性のある阻害剤Eー64誘導体と備品であるフラクションコレクタ-を使用して精製したカテプシンLで作成した抗体を使用し、骨におけるカテプシン群の動態と骨コラ-ゲン分解に基づく骨組織崩壊の関係を明らかにし、特に大きく関与すると思われるカテプシンの種類の特定を試みた。低カルシウム食餌による実験的骨粗鬆症ラットでは、大腿骨重量は減少し、血中ハイドロキプロリン量が増加する。これにEー64aを4〜8mg/100g body weight腹腔内投与すると血中カルシウム及び血中ハイドロキシプロリンレベルも低下した。この場合、大腿骨抽出物のカテプシンB,H,Lは著明に抑制されているが、コラ-ゲナ-ゼ活性は抑制されていない。この結果はコラ-ゲン分解能をもつカテプシンのいずれかが関与していることを示唆している。この関与していると思われるプロテア-ゼを特定するために、カテプシンB,H,Lの分別が可能な新しいEー64誘導体の開発を試み、カテプシンBの阻害に特異的な誘導体の開発に成功した。この新しいEー64誘導体(CAー074)は8mg/100g/body weight腹腔内投与にって、大腿骨抽出物及び肝中カテプシンB活性を十分に抑制するがH,L活性には全く影響を与えない。またこの条件下での血中カルシウムレベルは全く低下が見られなかった。それ故、骨吸収にはカテプシンB以外のシステインプロテア-ゼ、特にコラ-ゲン分解活性の強いカテプシンLの関与が考えられ、その作用機構の解明と特異的な阻害剤作成は骨吸収の良い治療薬開発になると考え研究を進めている。
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