Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1993: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1992: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1991: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Research Abstract |
ヒトT細胞での増殖制御機構を解析するため、主としてTリンパ球細胞株(SUP-T13)を免疫原として、この細胞に増殖抑制をおこす単クローン抗体を作成し、その作用機序を検討した。クローン2D1(IgM)は、SUP-T13,Jurkat,CCRF-CEM,Molt-4,Molt-3のT細胞株にApoptosisを起こすことが判明した。これらのうち、SUP-T13は最も感受性が高く,lng/mlの2D1で増殖抑制が認められ、2-3時間以内に核の断片化やoligonucleosomeのladder patternが観察された。U937,K562,Reh(B cell),DaudiではApoptosisは認めなかった。この表面抗原分子の同定は、困難であったが、アポトーシス刺激を伝える細胞表面抗原であるFas遺伝子を発現させたマウス細胞株と反応し、ヒトFas分子を認識していることが示された。 SUP-T13から、2D1耐性株(LAC2D1R)を分離樹立した。この細胞上には、SUP-T13と同等の2D1抗体反応性が認められ、apoptosisに至るシグナルの欠損が示唆された。しかし、LAC2D1Rは、カルシウムイオノフォアA23187、放射線刺激などのapoptosis刺激に対しては、感受性は不変で、初期のシグナルの欠損であることが示唆された。これらの細胞において、Hsp70,bcl-2,p34cdc2,Retinoblastoma gene productなどの発現は同等であった。以上の結果、ヒト白血病細胞には、抗Fas抗体との反応性に関して、1)細胞表面Fas陽性、アポトーシス感受性、2)細胞表面Fas陽性、アポトーシス耐性、3)細胞表面Fas陰性の3型が存在することが明かとなった。
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