Project/Area Number |
03807102
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
麻酔学
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
須加原 一博 熊本大学, 医学部附属病院, 講師 (20171126)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田尻 晃彦 熊本大学, 医学部, 助手 (50236527)
岡本 泰介 熊本大学, 医学部附属病院, 助手 (90191957)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 呼吸不全 / 肺表面活性物質 / アポ蛋白 / in situ hybridization法 / 遺伝子発現 / 酸素中毒 / 糖尿病 / 肺胞上皮細胞 |
Research Abstract |
1.高濃度酸素負与ラット肺およびストレプトゾトシン・誘発糖尿病ラット肺における肺表面活性物質アポ蛋白SPーA,SPーBおよびSPーCの遺伝子発現:(1)高濃度酸素(>85%)4〜7日間投与したラット肺でin situ hybridization法によりmRNAの局在を検討してみると、コントロ-ル群に比し、SPーAおよびSPーB mRNAの過剰発現が肺胞II型上皮細胞およびクララ細胞に観察されたが、SPーC mRNAではあまり変化がなかった。SPーA mRNAは特に肺胞II型上皮細胞に、SPーB mRNAはクララ細胞に強く発現しており、3つのアポ蛋白に違いがみられそれぞれの遺伝子調節機能の差が示唆された。(2)糖尿病ラット肺では、これまで報告したように形態学的に肺胞II型上皮細胞の粗面小胞体の拡張が観察され、SPーA蛋白の免疫組織化学染色で染色性の低下がみられた。ELISA法によるSPーA蛋白測定でも糖尿病肺組織で低下していたが、in situ hybridization法によるSPーA mRNAの発現を検討してみると、予想に反して過剰発現していた。この過剰発現はノ-ザン・ブロット法による分析でも確認された。SPーB mRNAもSPーAと同様に過剰発現がみられたが、特にクララ細胞に強く発現していた。SPーC mRNAでは逆にコントロ-ル群に比し発現の低下が観察され、3つのアポ蛋白に遺伝子発現の差がみられ、糖尿病病態が3つのアポ蛋白遺伝子発現に関し何らかの制御異常を示しているものと思われた。(3)シリカ投与によるラット肺(肺線維症)でもSPーA mRNAの過剰発現がみられた。 2.培養肺胞II型上皮細昶によるDNA修復研究:DNA損傷は癌の発生と密接な関係があると考えられているが、紫外線による肺胞上皮細胞のDNA切断をin situ nick translation法により検討した。コントロ-ル群に比して紫外線暴露(30J/m^2)群では殆どの細胞で銀粒子の集積がみられ、DNA損傷の修復が確認された。今後癌発生過程でDNA損傷の演ずる役割を細胞レベルで解析しようと研究を進めている。
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